VT (VSAM からテープ)

目的
VSAM レコードをテープ・ファイルにコピーします。
使用上の注意
TV (テープから VSAM) 機能を使用して、 マルチファイル・テープを単一の VSAM ESDS (テープ・イメージ・ファイル) にコピーした場合は、VT を使用して、ファイルをテープにコピーして戻すことができます。File Manager は、特殊レコードを変換してテープ・マークに戻します。作成されたテープは、元のテープの完全なコピーです。

テープの DD 名を指定します。

オプション
入力データ・セットの最初からスキップすべきレコード数、または処理を開始するキー値あるいはスロット値を指定できます。また、出力レコード・フォーマットとブロック・サイズを指定することもできます。
関連機能
DSC
データ・セットを別のデータ・セットにコピーします。
TV
テープ・データを VSAM データ・セットにコピーします。
VO
VSAM データをオブジェクト・データベースにコピーします。
1. Syntax

1 VT
1! INPUT=VSAMIN
1 INPUT=ddname
1 DSNIN=dsname
1! POSITION=0
1 POSITION=skip
1 KEY=key
1! NLRECS=ALL
1 NLRECS=nlrecs
4? LABEL=BLP
4 OUTPUT=ddname
4? DENS=mm
1! RECFMOUT=U
1 RECFMOUT=recfmout
5? BLKSIZE=blksize
blksize
recfmout に F が入っている場合は、実際のブロック・サイズ。それ以外の場合は、最大ブロック・サイズ。recfmout に B または S が入っている場合は、blksize は必須ですが、それ以外の場合はオプションです。最大は 65 535 (V の場合)、9 999 (D の場合)、または 9 999 999 (それ以外の場合) です。テープを他のユーティリティーまたは他の標準アクセス方式で処理する場合は、オペレーティング・システムの制限も考慮に入れる必要があります。
ddname
DD または TSO ALLOC ステートメントを参照します。デフォルトは VSAMIN (入力用) です。標準ラベルで出力テープ・ファイルを作成する場合は、DD または TSO ALLOC ステートメントで、AL または SL 処理を指定します。
dsname
VSAM データ・セットの名前。
key
KSDS レコードのキー、または RRDS レコードのスロット番号。キーの最大長は 30 文字です。key 以上のキー値またはスロット値を持つ、最初のレコードがコピーされます。key および skip 値を省略すると、 データ・セットの最初のレコードからコピーが開始されます。

キーに小文字、ブランク、またはコンマが入っている場合には、キーを引用符で囲みます。キーは、16 進形式でも指定可能です (例えば X'C1C2C3')。

LABEL=BLP
ラベル迂回処理の使用を指定します。このパラメーターは、テープを使用する最初の File Manager 機能で指定する必要があります。BLP の処理要件については、「Customizing the Security Environment」の『File Manager for z/OS® カスタマイズ・ガイド』を参照してください。
mm
に示された 2 バイトのテープ・モード。
nlrecs
コピーするレコード数、または ALL。最大数は 99 999 999 です。ALL を指定するか、このパラメーターを省略すると、残りのすべてのレコードがコピーされます。
recfmout
出力のレコード・フォーマット。それぞれの値は、以下の文字の組み合わせです。
B
ブロック化
D
可変長 ISO/ANSI テープ・レコード
F
固定長
S
スパン形式
U
不定長
V
可変長
指定可能な値は以下のとおりです。U、F、FB、V、VB、VBS、VS、D、DB、DBS および DS。
skip
データ・セットの始めから数えたスキップされる論理レコード数。skip および key 値を省略すると、 データ・セットの最初のレコードからコピーが開始されます。
//VT  JOB (acct),'name'  VSAM to TAPE
//FMBAT    PROC
//FMBAT    EXEC PGM=FILEMGR
//STEPLIB  DD DSN=FMN.SFMNMOD1,DISP=SHR
//SYSPRINT DD SYSOUT=*
//SYSABEND DD SYSOUT=*
//SYSUDUMP DD SYSOUT=*
//         PEND
//*
//IDCPROC  PROC
//IDCAMS   EXEC PGM=IDCAMS
//SYSPRINT DD SYSOUT=*
//SYSABEND DD SYSOUT=*
//SYSUDUMP DD SYSOUT=*
//         PEND
//*
//CREATE   EXEC IDCPROC,REGION=6M
//SYSIN    DD *
 DELETE FMNUSER.VSAM.VT55 CLUSTER PURGE ERASE
 DEFINE CLUSTER ( -
      NAME( FMNUSER.VSAM.VT55 ) -
      CISZ(4096) -
      FREESPACE(30 30) -
      NONINDEXED -
      KEYS(12 0) -
      RECORDS(1000 100) -
      RECORDSIZE(133 133) -
      REUSE -
      VOL(MVS1W2) ) -
    DATA( NAME(FMNUSER.VSAM.VT55.DATA) )
/*
//*
//STP1005  EXEC FMBAT
//VSAMIN   DD DISP=SHR,DSN=FMNUSER.VSAM.VT55
//TAPE     DD UNIT=CART,
//            VOL=(,RETAIN,,,SER=FMO001),
//            LABEL=(1,SL),DISP=(,KEEP),
//            DSN=FMNUSER.TAPEOUT
//SYSIN    DD *
$$FILEM VER
*           GENERATE SOME DATA AND PLACE
*           IN A VSAM FILE
$$FILEM DSG OUTPUT=VSAMIN,REUSE=NO,NLRECS=4000,
$$FILEM     RECSIZE=133,FILLCHAR=BIN,KEYLOC=1
*           NOW COPY THE VSAM FILE TO TAPE
$$FILEM VT  INPUT=VSAMIN,OUTPUT=TAPE
$$FILEM EOJ
/*