TS (テープから順次データ)

目的
テープ・レコードを順次データ・セットにコピーします。
使用上の注意
この機能を使用して、テープ・ファイルからのすべてのデータまたは選択したデータを、ディスクの順次データ・セット、テープ、または SYSOUT にコピーします。この機能を使用して、複数ファイル・テープを、ネットワーク中に配布することができる、単一順次データ・セット (テープ・イメージ・ファイル) に変換することもできます。詳しくは、ネットワーク経由でのテープ・データのコピー を参照してください。複数のファイルを指定し、テープ・ファイル ID と開始位置は指定しないでください。

File Manager は、テープ・マークを、「FILEMTMFILEMTM…」を含んでいる特殊レコードに変換します。ST (順次データからテープ) 機能を使用してファイルをテープへ復元するときに、File Manager は、特殊レコードを変換してテープ・マークに戻します。作成されたテープは、元のテープの完全なコピーです。

テープの DD 名を指定します。

File Manager がサポートしていない割り振りパラメーターを使用したい場合は、TSO ALLOCATE コマンドを使用し、File Manager の外に、ファイル名 QSAMOUT を使用してデータ・セットを割り振る必要があります。

オプション
入力データのレコード・フォーマットとレコード長が指定可能です。また、レコード・フォーマットと出力のブロック・サイズ、およびコピーするレコード数を指定することもできます。
関連機能
ST
データ・セットをテープにコピーします。
TV
テープ・データを VSAM データ・セットにコピーします。
1. Syntax

1 TS? LABEL=BLP INPUT=ddname
1! RECFMIN=U
1 RECFMIN=recfmin
2? RECSIZE=recsize
1! POSITION=0
1 POSITION=skip
1! NLRECS=ALL
1 NLRECS=nlrecs
1! NFILES=1
1 NFILES=nfiles
1! OUTPUT=QSAMOUT
1 OUTPUT=ddname
1 DSNOUT=dsname?(member) %Output data set parameters
6? RECFMOUT=recfmout
6? BLKSIZE=blksize
Output data set parameters

1? VOLSEROUT=volser? UNITOUT=unit
1! DISP=NEW
1 DISP=disp
2? SPACE=space
blksize
出力ブロックの最大長 (バイト)。ブロック・サイズを指定して古いデータ・セットのブロック・サイズを変更するか、新規データ・セットのシステム・デフォルトを上書きします。
ddname
DD または TSO ALLOC ステートメントを参照します。デフォルトは QSAMOUT (出力用) です。
disp
出力データ・セットの後処理。OLD、MOD、NEW、または CAT (NEW,CATLG の場合) を指定します。デフォルトは、NEW です。
注: SMS がシステムの新規データ・セットの割り振りを変更する可能性があります。詳しくは、SMS 管理者にお問い合わせください。
dsname
データ・セットの名前を定義します。DD ステートメントが指定されている場合は、使用されません。名前に、小括弧で囲んだメンバー名を含めることができます。ここでメンバーを指定する場合は、関連する Member パラメーターを空にする必要があります。データ・セットについてさらに記述する場合には、構文図に示されている適切なキーワードを使用します。
LABEL=BLP
ラベル迂回処理の使用を指定します。このパラメーターは、テープを使用する最初の File Manager 機能で指定する必要があります。BLP の処理要件については、「Customizing the Security Environment」の『File Manager for z/OS Customization Guide』を参照してください。
member
PDS の場合、メンバー名。
nfiles
コピーするテープ・ファイルの数。最大は 99 999 であり、デフォルトは 1 です。
EOV
2 つのテープ・マークまたは EOV ラベルに達するまでファイルをコピーします。
EOD
SET 機能の EOD パラメーターで指定した区切り文字に達するまで、ファイルをコピーします。

このパラメーターを使用して、マルチファイル・テープをテープ・マークも含めて単一の順次データ・セットにコピーします。(データ・セットをテープ・マークも含めてテープにコピーして戻す場合は、ST 機能を使用することができます)。詳しくは、ネットワーク経由でのテープ・データのコピー を参照してください。

nlrecs
コピーするレコード数、または ALL。最大数は 99 999 999 です。ALL を指定するか、このパラメーターを省略すると、残りのすべてのレコードがコピーされます。
recfmin
入力のレコード・フォーマット。それぞれの値は、以下の文字の組み合わせです。
B
ブロック化
D
可変長 ISO/ANSI テープ・レコード
F
固定長
S
スパン形式
U
不定長
V
可変長
指定可能な値は以下のとおりです。U、F、FB、V、VB、VBS、VS、D、DB、DBS および DS。
recfmout
出力のレコード・フォーマット。それぞれの値は、以下の文字の組み合わせです。
A
ISO/ANSI 制御文字を含む
B
ブロック化
D
可変長 ISO/ANSI テープ・レコード
F
固定長
M
機械コードの制御文字を含む
S
標準形式 (固定長) またはスパン形式 (可変長)
U
不定長
V
可変長
指定可能な値は以下のとおりです。U、UA、UM、F、FA、FM、FB、FBA、FBM、FBS、FBSA、FBSM、V、VA、VM、VB、VBA、VBM、VS、VSA、VSM、VBS、VBSA、VBSM、D、DA、DB、DBA、DS、DSA、DBS および DBSA。

既存の DCB 情報を上書きする場合は、recfmout を使用します。レコード・フォーマットが FBS の PDS を作成することはできません。文字 D を含むレコード・フォーマットで出力データ・セットをディスクに書き込むと、予期できない結果が生じる場合があります。

recsize
recfmin が F または FB の場合、入力レコードの長さ。recfmin が F の場合は、デフォルトとして、最初のレコードの長さが使用されます。recfmin が FB の場合は、recsize は必須です。
skip
スキップされる論理レコードの数。デフォルトは 0です。
space
新規データ・セットに割り振られるスペース単位数。n または (n,m) を指定します。ここで n は、1 次単位の数、m は 2 次単位の数です。スペース単位はトラックです。
tapevol
装着すべきテープ・ボリュームの通し番号 (外部ラベルまたは VOL1)。
unit
装置番号。3 桁の 16 進数からなる装置番号、接頭部がスラッシュ (/) の 4 桁の 16 進数からなる装置番号、装置タイプ、またはインストール・システムで定義されたグループ名。
volser
新規または非カタログ・データ・セットのボリューム通し番号。
//TS  JOB (acct),'name'  Create Tape Image File
//*
//FMBAT    PROC
//FMBAT    EXEC PGM=FILEMGR
//STEPLIB  DD DSN=FMN.SFMNMOD1,DISP=SHR
//SYSPRINT DD SYSOUT=*
//SYSABEND DD SYSOUT=*
//SYSUDUMP DD SYSOUT=*
//         PEND
//*
//FILEMGR  EXEC FMBAT
//SYSPRINT DD SYSOUT=*
//TAPE     DD UNIT=(561,,DEFER),VOL=SER=FMO001,
//            DISP=SHR,LABEL=(,BLP)
//XMIT     DD DSN=FMNUSER.TAPE.XMIT.WORK,
//            DISP=(,CATLG),
//            UNIT=SYSALLDA,
//            SPACE=(CYL,(1,1),RLSE),
//            VOL=SER=MVS1T3
//SYSIN    DD *
$$FILEM TS  INPUT=TAPE,LABEL=BLP,
$$FILEM     OUTPUT=XMIT,NFILES=EOV
$$FILEM EOJ
/*