OV (オブジェクトから VSAM)

目的
1 つ以上の OAM オブジェクトをコレクションから、あるいは基本またはバックアップ光ディスク・ボリュームから、VSAM データ・セットにコピーします。
使用上の注意
オブジェクト内のデータだけをコピーするには、コレクションとオブジェクト名を指定し、見出しレコードは不要であることを指定します。

単一オブジェクトのバックアップを作成するには、コレクションとオブジェクト名を指定し、見出しレコードが必要であることを指定します。出力データ・セットは、VSAM ESDS でなければなりません。File Manager は、オブジェクトをそのディレクトリー情報と一緒に保管します。VO (VSAM からオブジェクト) 機能を使用して、オブジェクトを復元します。

複数のオブジェクトのバックアップを、コレクション、基本光ディスク・ボリュームまたはバックアップ光ディスク・ボリュームから作成するには、汎用オブジェクト名を指定します。コレクション名、光ディスク・ボリュームのボリューム通し番号、またはその両方を指定します。出力データ・セットは、VSAM ESDS でなければなりません。File Manager は、コピーされたすべてのオブジェクトのディレクトリー情報を保管します。VO (VSAM からオブジェクト) 機能を使用して、すべての、または選択されたオブジェクトを復元します。

この機能の使用について詳しくは、OAM オブジェクトのバックアップを参照してください。

オプション
処理を DASD ストレージ、光ディスク・ストレージ・メディア、または特定の光ディスク・ボリュームに存在するオブジェクトに制限します。作成日の範囲を指定することもできます。

出力レコードに使用するブロック・サイズを指定します。デフォルトのブロック・サイズは 4096 バイトです。最大サイズは、VSAM クラスターに定義されている最大レコード・サイズによって制限を受けます。

関連機能
OO
オブジェクトを、同じまたは別のコレクションにコピーします。
OS
OAM データベースからデータ・セットにオブジェクトをバックアップします。
VO
VSAM データをオブジェクト・データベースにコピーします。
1. Syntax

1 OV
1! COLLECTN=**
1 COLLECTN=collection
1! OBJNAME=**
1 OBJNAME=objmask
3? LIMIT=limit
3? VOLSER=volser
3? FROMDATE=fromdate
3? TODATE=todate
1! OUTPUT=VSAMOUT
1 OUTPUT=ddname
1 DSNOUT=dsname
1! REUSE=NO
1 REUSE=reuse
1! HEADER=YES
1 HEADER=header
1! BLKSIZE=4096
1 BLKSIZE=blksize
blksize
出力データ・セットのブロック・サイズ。最大のサイズはクラスター定義によって異なります。デフォルトは 4 096 です。
コレクション (collection)
コレクション名。バッチ・モードを除くいずれのモードでも、ユーザーの TSO 接頭部 (通常は、ユーザー ID) が、引用符で入力されなかったすべての名前の高位修飾子として使用されます。

デフォルトは、すべてのコレクションであり、この場合は、LIMIT=VOLUME および volser を指定する必要があります。volser.

ddname
DD または TSO ALLOC ステートメントを参照します。デフォルトは VSAMOUT です。
dsname
VSAM データ・セットの名前。
fromdate
yyyymmdd 形式による一番古い作成日。デフォルトでは、この作成日に関係なく、全オブジェクトがコピーされます。
header
1 つのオブジェクトのみをコピーする場合には、見出しレコードが不要であれば NO を指定します。デフォルトでは、出力データ・セットの先頭に見出しレコードを付けます。
limit
オブジェクトがどこにあったかに基づき、コピーするオブジェクトを制限する場合、 次のいずれかを指定します。
DASD
DASD に格納されているオブジェクトのみ。
OPTICAL
光ディスクに格納されているオブジェクトのみ。
VOLUME
指定した光ディスクに格納されているオブジェクトのみ。光ディスクのボリューム通し番号も指定する必要があります。
objmask
オブジェクト名または総称オブジェクト名。その名前の中で、パーセント記号 (%) で 1 文字分を表し、アスタリスク (*) で 1 つの修飾子の中の任意の数の文字 (または、文字なし) を表し、2 つのアスタリスク (**) で任意の数の修飾子内の任意の数の文字 (または、文字なし) を表すことができます。

バッチ・モードを除くいずれのモードでも、ユーザーの TSO 接頭部 (通常は、ユーザー ID) が、引用符で入力されなかったすべての名前の高位修飾子として使用されます。

デフォルトは ** です。バッチ・モードでは、これは全オブジェクトを意味し、その他のモードでは、高位修飾子としてユーザーの TSO 接頭部を持つすべてのオブジェクトを意味します。

reuse
出力データ・セットの既存のレコードを置換する場合は「YES」を指定します (出力データ・セットがカタログ上 REUSE パラメーターで定義されている場合)。古いレコードを削除せずに、新規レコードを追加する場合は「NO」を指定します。デフォルトは、NO です。
todate
yyyymmdd 形式での、最新の作成日。
volser
limit に VOLUME を指定した場合は、光ディスクのボリューム通し番号。
 /* REXX */
 /* This EXEC saves all OAM objects in a VSAM */
 /* data set which were added to a collection */
 /* at the current day:                       */

 /* Get date in format YYYYMMDD               */
 fromdate = DATE('STANDARD')
 say 'Saving objects from' fromdate

 /* create backup copy of all new objects     */
 "FILEMGR $OV  COLLECTN='SYSU.OAM.CLLCT000',",
              "FROMDATE="||fromdate,
              "DSNOUT=REUSABLE.ESDS,REUSE=YES"

  return