DataSets オプションのデータ・セット名の置換シンボル

DataSets オプションを使用して指定されたすべてのデータ・セット名には、標準の MVS シンボルを含めることができます。それらのシンボルは、Fault Analyzer によって DDname 固有のシンボル置換が行われる前に解決されます。

DDname ごとの使用可能なデータ・セット名置換シンボル で、X は各 DDname 用にデータ・セット名の一部として使用できる許可されたシンボルであることを示します。
1. DDname ごとの使用可能なデータ・セット名置換シンボル
DDname &PGM. &SYSUID. &TSOPFX. &USERID. &SYSNAME.
IDIHIST X
IDIVSxxx X
IDIEXEC X (注 1) X
IDIMAPS X
IDIDOC X
IDIDOxxx X
IDIVIEWS (注 2) X X X
IDIADATA X X (注 3) X (注 3) X X
IDIJAVA X X (注 3) X (注 3) X X
IDILC X X (注 3) X (注 3) X X
IDILCOB X X (注 3) X (注 3) X X
IDILCOBO X X (注 3) X (注 3) X X
IDISYSDB X X (注 3) X (注 3) X X
IDILANGX X X (注 3) X (注 3) X X
IDILPLI X X (注 3) X (注 3) X X
IDILPLIE X X (注 3) X (注 3) X X
IDIDSECT X X
注記:
1
MVS ダンプ分析の実行時に &USERID. 変数には値を使用できません。(File->Analyze MVS Dump Data Setを参照。)
2
これらのシンボルは、DataSets オプションの IDIVIEWS サブオプションで指定するデータ・セット名の中で使用できるほか、IDIVIEWS データ・セットに含まれる個々のビュー・メンバーの中で指定するデータ・セット名の中でも使用できます。詳しくは、ビューのセットアップを参照してください。
3
これらのシンボルの置換は、対話式再分析時にのみ実行されます。

指定した MVS システムで使用可能なシンボルは、MVS オペレーター・コマンド D SYMBOLS で表示できます。

シンボル値置換の実行時にシンボルの値が使用できない場合、そのシンボルを含んでいるデータ・セット名はすべて無視されます。この無視の例は、前述の注にある &USERID. 変数です。

シンボル名がデータ・セット名の最後にない限り、指定されたすべてのシンボル名には終了ピリオドが含まれていなければなりません。シンボル名は、先行アンパーサンド (&) と終了ピリオドを含め、シンボル値に置換されます。そのため、シンボル名をデータ・セット修飾子区切り文字 (ピリオド) の直前に指定する場合は、2 つの連続するピリオドを指定する必要があります (例えば「&SYSUID..LISTINGS」)。

そのデータ・セットがないと分析を実行できない場合を除いて、置換の後でデータ・セットが見つからない場合でも、シンボルを含むデータ・セット名が原因で Fault Analyzer 処理中にエラーが発生することはありません。

置換シンボル:

&PGM.
このシンボルのインスタンスはすべて、Fault Analyzer がコンパイラー・リストまたはサイド・ファイルを検索する際に、現行のプログラム名で置換されます。この機能を使用するには、順次データ・セットのコンパイラー・リストまたはサイド・ファイルを、プログラム名を含む命名規則で保管できます。

例えば、プログラム P1 および P2 のコンパイラー・リストがデータ・セット FRED.LISTING.P1 および FRED.LISTING.P2 にそれぞれ保管される場合、これらは両方とも DataSets オプションの適切な DDname に「FRED.LISTING.PGM.」を指定することで Fault Analyzer によって配置できます。

&SYSUID.
このシンボルのインスタンスはすべて、現在 Fault Analyzer ISPF インターフェースを使用している TSO ユーザー ID で置換されます。IDICNFxx parmlib メンバー内で指定されたデータ・セット名にこのシンボルを使用すると、インストールで適切なデータ・セット命名規約が遵守されている場合、プライベート・データ・セットに対し自動的にユーザー固有のアクセスが可能になります。
例えば、次のオプションを
DataSets(IDIVIEWS(&SYSUID..VIEWS,PROD.VIEWS))
IDICNFxx parmlib メンバーに指定します。これにより、user-id.VIEWS というデータ・セット (user-id はユーザーの TSO ユーザー ID) が存在する Fault Analyzer ISPF インターフェースのすべてのユーザーは、専用の Fault Analyzer View 定義をこのデータ・セットに配置できます。これらの定義は、PROD.VIEWS データ・セットにあるインストール済み環境全体の定義を補完するか、またはそれらの定義をオーバーライドします。
&TSOPFX.
このシンボルのインスタンスはすべて、現在 Fault Analyzer ISPF インターフェースを使用している TSO プロファイル接頭部で置換されます。IDICNFxx parmlib メンバー内で指定されたデータ・セット名にこのシンボルを使用すると、インストールで適切なデータ・セット命名規約が遵守されている場合、プライベート・データ・セットに対し自動的にユーザー固有のアクセスが可能になります。
例えば、次のオプションを
DataSets(IDIVIEWS(&TSOPFX..VIEWS,PROD.VIEWS))
IDICNFxx parmlib メンバーに指定します。これにより、tso-prefix.VIEWS というデータ・セット (tso-prefix はユーザーの TSO プロファイル接頭部) が存在する Fault Analyzer ISPF インターフェースのすべてのユーザーは、専用の Fault Analyzer View 定義をこのデータ・セットに配置できます。これらの定義は、PROD.VIEWS データ・セットにあるインストール済み環境全体の定義を補完するか、またはそれらの定義をオーバーライドします。
&USERID.
このシンボルのインスタンスはすべて、異常終了が発生したユーザー ID で置換されます。
&SYSNAME.
このシンボルのインスタンスはすべて、置換時に CVTSNAME のシステム名で置き換えられます。