Exclude/Include
Exclude オプションと Include オプションは、相補的なプロセスです。これらは Fault Analyzer で処理する必要があるジョブ例外を制御するために、共通のパラメーターを共有します。このセクションでパラメーターについて学習する前に、Exclude 処理による分析対象のジョブの制御に説明されている Exclude/Include プロセスを読んで、理解しておく必要があります。
このセクションでは、バッチ・ジョブ、開始タスク、または TSO ユーザーのいずれかを参照するために「作業単位」という用語を使用しています。
- TYPE
- 作業単位のタイプを、JOB (バッチ・ジョブ)、STC (開始済みタスク)、または TSU (TSO ユーザー) のいずれかとして指定します。
追加のタイプ LETCB は、異常終了 TCB 用に LE がアクティブでなければならないことを指定します。これは、アプリケーションがLanguage Environment®を使用する言語で書かれている場合、異常終了がシステム・タスク内で発生したのではなく、アプリケーション・タスク内で発生したことを識別するために使用できます。
- CICSABEND
- CICS® トランザクションに対する 1 つ以上の異常終了コードを cics_abend_code として指定します。各異常終了コードは、4 文字の英数字である必要があります。
テストされる異常終了コードは、トランザクションの最後の異常終了コードです。
IDIXTSEL CICS® ポスト・ダンプ出口でキャプチャーされた MVS™ システム・ダンプは、Exclude/Include オプションの影響を受けないことに注意してください。
- CLASS
- バッチ・ジョブの 1 つ以上の実行クラスを class として指定します。
- NAME
- 1 つ以上のジョブ、タスク、または TSO ユーザーの名前を name として指定します。
- ABEND
- 1 つ以上のシステム異常終了コードまたはユーザー異常終了コードを、次のいずれかとして指定します。
- Sxxx
ここで、xxx は、3 文字の 16 進数システム異常終了コード (例: S0C4) です。
- Unnnn
ここで、nnnn は、4 文字の 10 進数ユーザー異常終了コード (例: U4039) です。
異常終了コード値の指定が「S」または「U」で始まらず、3 文字以下である場合 (ワイルドカード文字を含む)、システム異常終了コードと見なされます。テストされる異常終了コードは、異常終了ジョブ・ステップの最後の異常終了コードです。
- Sxxx
- TRANID
- 1 つ以上の CICS® トランザクションの名前を tranid として指定します。
- USERID
- TSO または CICS® ユーザー ID、あるいはバッチ・ジョブ、CICS® トランザクション、または開始済みタスクを実行するユーザー ID を userid として指定します。
- EXECPGM
- JCL EXEC ステートメントの PGM キーワードのプログラム名を、exec_program_name として指定します。
異常終了タスクが Exclude 基準を満たしている場合、以降の Include 基準もそのタスクに一致していなければ、異常終了はヒストリー・ファイルに記録されず、これ以上の Fault Analyzer 処理は行われません。
- 個々のサブオプション、およびサブオプション内の値は、1 つ以上のブランク文字、またはコンマで区切られていなければなりません。
- 基準値の指定にはワイルドカードを使用できます。サポートされているワイルドカード文字には、アスタリスク (*) (0 個以上の文字を表す) と % 記号 (単一の必須文字を表す) があります。
基準値にワイルドカードを使用する例についてはExclude/Include ワイルドカードの例を参照してください。
- Exclude 基準が指定されない場合、デフォルトによりすべてが包含されます。
- 基準が満たされるためには、Exclude または Include 基準のすべてのサブオプション (TYPE、CICSABEND、CLASS、NAME、ABEND、TRANID、USERID、および EXECPGM) が満足されなければなりません (論理 AND)。決して満たされることのない次のような Exclude または Include 基準を作成することも可能です。
これらの基準が満たされることのない理由は、開始タスクは JES イニシエーター・アドレス・スペースでは実行されず、したがって特定のクラスに関連付けられないためです。Exclude(TYPE(STC) CLASS(A))
この場合、および他の Exclude 基準が (どこにも) 指定されていない場合は、ジョブは除外されません。つまり、Fault Analyzer は、発生するすべての異常終了を分析することになります。
- 複数の タイプ (JOB、STC、TSU、または LETCB)、CICS 異常終了コード、クラス、名前、異常終了コード (Sxxx または Unnnn)、tranid、userid, または EXEC プログラム名 の値が、単一のタイプ、CICSABEND、CLASS、NAME、ABEND 、TRANID、USERID、 または EXECPGM サブオプション内で指定されている場合、 任意の値に一致すると、サブオプション全体が一致します (論理 OR)。
- 複数の Exclude オプションが指定されている場合、そのうちの 1 つについて基準が一致すれば、除外が行われます (ただし、一致する Include 基準が後に続かないことが前提となります)。
このオプションは、バッチまたは対話式再分析には適用されません。
このオプションは、有効なオプションを示す、障害分析レポートのセクションには含まれません。
IDIS サブシステムが始動していてデフォルトの PARM='FASTEXCLUDE' オプションが有効な場合、Include/Exclude オプションに対する変更は、Fault Analyzer IDIS サブシステムを停止して再始動した後に高速 Exclude 処理のみで有効になります。詳しくは、高速 Exclude オプション処理を参照してください。
Exclude /* This excludes everything */
Include(CLASS(A)) /* This includes batch jobs in class A only */
詳しくは、Exclude 処理による分析対象のジョブの制御を参照してください。
Fault Analyzer が障害分析をしないようにするもう 1 つの方法は、IDIOFF DD ステートメント・スイッチの使用です。詳しくは、JCL スイッチ (Fault Analyzer) を使用した IDIOFF の停止を参照してください。