データ・セットの印刷

印刷ユーティリティーを使用して、サポートされるデータ・セットまたはデータ・メンバーを選択した形式で印刷できます。連結された類似および非類似の順次データ・セットはサポートされます。一部の条件では (テープ・データ・セットがある場合)、File Manager は、非類似データ・セット属性を検出できないことがあり、印刷処理のために DFSORT を引き続き呼び出すことに注意してください。このような呼び出しは、DFSORT ではデータ・セットの非類似連結が許可されないため、失敗することがあります。そのようなとき、DFSORT は、NOSORT 機能で使用不可に設定して、非類似属性を持つ連結データ・セットの処理が正常に行われるようにできます。

データは、テンプレートを使用してレコードごと、ブロックごと (VSAM 以外) または制御インターバル (VSAM) ごと、あるいはフィールドごとに印刷することができます。次のものを使用して (または使用せずに)、印刷するレコードを選択できます。
  • 開始キー (VSAM のみ)。
  • カウント・フィールドのスキップと印刷。
  • テンプレートで定義されている基準およびレコード・タイプ選択。

テンプレートは以下の目的で使用することができます。

  • 印刷したいレコードの選択
  • 印刷したいフィールドの選択
  • TABL 形式での印刷時に各フィールドに割り当てる列数の指定
  • 数値フィールドの先行ゼロの抑制
  • フィールド見出しの変更

SNGL 印刷形式では、その他のレコード情報 (再定義フィールド、フィールド参照番号、フィールド・タイプおよび長さの値、PICTURE 文節、開始位置、構造) は、「Edit/Browse options (編集/ブラウズ・オプション)」に応じて印刷できます。数値フィールドは、オプションの指定によって左寄せにできます。

SNGL 印刷形式での印刷出力を (「Edit/Browse options (編集/ブラウズ・オプション)」に応じて) さまざまに変更する方法を示した例は、単一レコードの印刷に記載されています。

また、指定された PDS メンバーに入っている、DFSORT または REXX プロシージャーを使用して、印刷ユーティリティーをさらに機能強化することもできます。

印刷ユーティリティーは、フォアグラウンドで実行することも、バッチ・ジョブとして実行することもできます。

データ・セットを印刷するには、以下のようにします。

  1. 「Primary Option Menu (File Manger 基本オプション・メニュー)」パネルから「3.Utilities (3. ユーティリティー)」を選択します。
  2. 「Utilities Menu (ユーティリティー・メニュー)」パネルから「2.Print (2. 印刷)」を選択します。に示す「Print Utility (印刷ユーティリティー)」パネルが表示されます。
  3. 次のいずれかを実行します。
    • 印刷するデータが入っているデータ・セットまたは PDS メンバーを指定するには、「Data set name (データ・セット名)」「Member (メンバー)」、および「Volume serial (ボリューム通し番号)」の入力フィールドを組み合わせて使用します。
    • 選択基準に基づいてメンバーの範囲を選択するには、PDS または PDSE データ・セットのデータ・セット名または名前パターンを指定し、オプションでメンバー名またはパターンを指定して、「Advanced member selection (拡張メンバー選択)」オプションを選択します。
    注: 「Member (メンバー)」フィールドに詳細を入力して、「Advanced member selection (拡張メンバー選択)」オプションを選択すると、File Manager は後続の「Advanced Member Selection (拡張メンバー選択)」パネルの「Member name (メンバー名)」フィールドに同じ値を取り込みます。
  4. 印刷するデータを、レコード・レベルまたはフィールド・レベルで 選択します。
    • レコード・レベルの選択には、「Print Utility (印刷ユーティリティー)」パネルの 次の入力フィールドを使用してください。
      Start key (開始キー)
      VSAM ファイルの開始キーまたはスロット位置。
      スキップ・カウント
      処理が始まる前にスキップすべきレコード数。
      含める
      データ・セットの繰り返しサンプルに組み込まれる物理レコードの数。サンプリングを有効にするには、「Include (組み込み)」フィールドと「Repeat Skip (繰り返しスキップ)」フィールドの両方をゼロ以外の値にする必要があります。
      Repeat skip (繰り返しスキップ)
      データ・セットの繰り返しサンプルでスキップする物理レコードの数。サンプリングを有効にするには、「Include (組み込み)」フィールドと「Repeat Skip (繰り返しスキップ)」フィールドの両方をゼロ以外の値にする必要があります。
      Print count (印刷カウント)
      印刷されるレコード数
    • フィールド・レベル選択の場合には、テンプレートを使用します。

    レコード・レベルとフィールド・レベル選択の両方を指定すると、File Manager は、最初にレコード・レベルでデータを選択してからフィールド・レベルで選択します。

  5. データの選択および印刷方法を制御するための処理オプションを指定します。

    指定できる情報は以下のとおりです。

    • 印刷形式
    • テンプレートを使用するかどうか
    • ブロックまたは制御インターバル印刷
    • テンプレートを編集するかどうか
    • バッチまたはフォアグラウンド・プロセス
    • 印刷ユーティリティーで呼び出すプロシージャー
  6. データが、順次データ・セットまたは PDS あるいは PDSE メンバー内にあり、ISPF PACK 形式で I/O 出口を指定していない場合、「ISPF Packing (ISPF パッキング)」オプションを 選択することができます。
    1.Unpack (アンパック)
    File Manager に、ユーザー処理または印刷が発生する前に、データをアンパックさせたい場合、このオプションを選択します。
    2.なし
    File Manager に、ISPF PACK 形式のデータを検出させず、パック形式でパック・データを操作させたくない場合、このオプションを選択します。

    これは、データが順次または PDS データ・セットでない場合、または「Use I/O exit (I/O 出口を使用)」オプションが使用されている場合にのみ有効なオプションです。

    3.スキップ
    File Manager に、ISPF PACK 形式のデータを検出させ、データ・セットまたはメンバーの処理あるいは印刷を停止させたい場合、このオプションを選択します。
  7. その他の印刷形式設定オプションは、「Additional print options (その他の印刷オプション)」オプションを選択した後で使用可能です。これらのオプションを使用すると、印刷される出力に、レコード構造に関する追加情報を含めることができるほか、レコードの長さがテンプレート・レコードのレイアウトに一致しないときに、そのレコードを含めるか制御することが可能です。
  8. [Enter] を押します。

    「Advanced Member Selection (拡張メンバー選択)」オプションを選択した場合、File Manager は「Advanced Member Selection (拡張メンバー選択)」パネルを表示します。

    1. 印刷するメンバーを選択するための選択基準を指定し、Enter キーを押します。
    2. 「Advanced Member Selection (拡張メンバー選択)」パネルの「Member name (メンバー名)」フィールドで、ブランクのままにしたか、アスタリスク (*) またはマスクを入力した場合、File Manager は「Member selection (メンバー選択)」パネルを表示します。この場合、印刷するメンバーを選択し (「Cmd」フィールドに S を入力するか、SELECT 基本コマンドを使用)、Enter キーを押します。

    File Manager は、「Set Print Processing Options (印刷処理オプションの設定)」で指定された場所に出力を送信します。

出力を印刷データ・セットに送信した場合は、「印刷ブラウズ」(オプション 3.9) を使用して、データ・セットを表示できます。印刷ブラウズを使用しているときは、PURGE 基本コマンドを使用して、印刷データ・セットを消去できます。印刷データ・セットの内容を SYSOUT クラスに転送するには、Print function key (F4) を押してください。

印刷データ・セットをこのように使用することによって、TABL 形式の印刷で発生する可能性のある印刷幅の切り捨てを避けることができます。

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