データ・セット・コピー

ISPF の下で File Manager を使用している場合は、Copy Utility (option 3.3) を使用して、あるデータ・セットから別のデータ・セットにデータをコピーすることができます。バッチ・ジョブ、REXX プロシージャー、または TSO CLIST をプログラミングしている場合は、同等の機能である DSC (データ・セット・コピー) を使用することができます。パネルまたは機能のいずれを使用しても、Copy Utility (option 3.3) によって、融通性の高い順に、テンプレートなし、「元」テンプレートのみ、または「元」と「宛先」の両方のテンプレート付きでデータをコピーすることができます。

コピー・ユーティリティーを起動するには、カタログ・サービス・ユーティリティー (3.4) を使用してアクセスできる「Data Set List (データ・セット・リスト)」パネルで COPY 行コマンドを発行します (または、「Process (処理)」プルダウン・メニューの「Copy (コピー)」を選択します)。詳しくは、カタログ項目のリストの処理 を参照してください。

テンプレートを使用するかまたはテンプレートなしで、REXX プロシージャーまたは DFSORT ステートメントを指定して、File Manager のコピー処理を強化することができます。プロシージャーを使用すると、ここに挙げたどの選択よりもはるかに融通性が高くなりますが、プログラミングの複雑さが増すことになります。

テンプレートを使用して、または使用せずに、入力および出力データ・セットが異なるレコード・フォーマット、レコード長、またはブロック・サイズを持つレコードをコピーすることができます。

コピー・ユーティリティーを使用すると、以下のことができます。

  • サポートされるデータ・セットからその他のサポートされるデータ・セットにデータをコピーします。連結された類似および非類似の順次データ・セットはサポートされます。一部の条件では (テープ・データ・セットがある場合)、File Manager は、非類似データ・セット属性を検出できないことがあり、コピー処理のために DFSORT を引き続き呼び出すことに注意してください。このような呼び出しは、DFSORT ではデータ・セットの非類似連結が許可されないため、失敗することがあります。そのようなとき、DFSORT の使用は、NOSORT 機能で使用不可に設定して、非類似属性を持つ連結データ・セットの処理が正常に行われるようにできます。

    類似属性を持つ、連結された区分データ・セットは完全にサポートされます。類似および非類似の属性を持つ混合の区分データ・セットは、処理用に選択されるメンバーが、一致する属性を持つライブラリーからのものであれば正しく処理され、そうでなければ、エラーが報告されることがあります。

  • 開始キー (VSAM のみ)、スキップおよびコピー・カウント・フィールド、または入力テンプレートに定義した条件式を使用して、コピーするレコードを選択する。
  • ファイル属性を変更する。入力および出力データ・セットが、異なるレコード・フォーマット、レコード長、またはブロック・サイズを持つレコードをコピーすることができます。コピー・プロセスは、適宜にレコードの切り捨てまたは埋め込みを行います。埋め込み文字を指定するには、「Set Processing Options (処理オプションの設定)」パネル (オプション 0.2) で PAD オプションを使用します。
  • 「宛先」テンプレートと一緒に「元」テンプレートを使用することによって、選択したフィールドをコピーし、フィールドのサイズを 変更して、出力ファイルに新しいフィールドを作成する。
  • データを外部形式で生成する。
  • 非 VSAM データ・セットを割り振るか、または VSAM データ・セットを定義する。
  • データを ISPF PACK データ形式に変換するか、または ISPF データ形式から変換して、順次データ・セットまたは PDS あるいは PDSE メンバー (メンバー世代を含む) をコピーする。
注: File Manager は、以下の条件を満たす場合に、ロード・モジュールのコピーをサポートします。
  • 入出力データ・セットが PDS または PDSE である。
  • TSO 環境がアクティブである (かつ、TSO 許可プログラム・サービスを使用できる) か、または File Manager をプログラム許可で実行している。
  • REXX または DFSORT ユーザー・プロシージャーを指定していない。
  • 開始キー、スキップ・カウント、またはコピー・カウントを指定していない。
  • テンプレートを使用していない。
  • メンバー・レコード・カウントを要求していない。