ヒストリー・ファイル障害項目に対しての XFACILIT リソース・クラスの使用

ヒストリー・ファイル障害項目への必要なアクセスが通常のデータ・セット・プロファイルを介してまだ使用可能でない場合は、XFACILIT リソース・クラスを使用して、Fault Analyzer を介してアクセスできるようにできます。

ヒストリー・ファイルに XFACILIT プロセスを使用するには、通常のデータ・セット・プロファイルを介してユーザーに使用可能なアクセスを制限して、Fault Analyzer で検査された XFACILIT プロファイルを介したアクセスを使用可能にします。通常のデータ・セット・プロファイルで可能な範囲を超えて、XFACILIT リソース・クラスを使用して Fault Analyzerアクセスを制限することはできません。このため、このセットアップに対しては通常のヒストリー・ファイル・アクセスを UACC(NONE) に設定する必要があります。

この設計は、XFACILIT によって、制限ではなく許可を与えるためのものです。例えば、ユーザーが ISPF 3.4 を使用してヒストリー・ファイルを参照できない場合でも、XFACILIT プロファイルにより Fault Analyzer を介してヒストリー・ファイルの障害項目を使用する許可を与えることが可能です。

Fault Analyzer で使用される XFACILIT クラス・プロファイル名は、次の 2 つです。
IDIHIST_GROUP_DSN.group.hist-dsn
IDIHIST_USERID_DSN.userid.hist-dsn
各部の意味は以下のとおりです。
group および userid
これらは、現行ユーザーに関連するセキュリティー・サーバーのデフォルトの GROUP および USER ID (新規障害項目を作成する場合)、または障害項目に関連するセキュリティー・サーバーの GROUP および USER ID です (既存の障害項目を表示、更新、または削除する場合)。

障害項目に関連したセキュリティー・サーバーのグループおよびユーザー ID は、障害項目を当初に作成したユーザーの現行のグループおよびユーザー ID です。

hist-dsn
障害項目が常駐するヒストリー・ファイルの名前。
XFACILIT クラス・プロファイル名の例を次に示します。
IDIHIST_GROUP_DSN.PAYROLL.IDI.HIST
IDIHIST_USERID_DSN.USER01.SYSA.PROD.HIST

通常のデータ・セット・プロファイルによるアクセスが使用可能でない場合、Fault Analyzer は、上記の XFACILIT クラス・プロファイル名の両方、つまりグループとユーザー ID を使用して、所定のヒストリー・ファイル障害項目へのアクセス権限を検査します。いずれかで必要なアクセス権限が提供されることが判別されると、ヒストリー・ファイルのアクションが実行されます。

Fault Analyzer によって使用される XFACILIT クラス・プロファイルのアクセス・レベルは、次のように Fault Analyzer アクションに変換されます。
1. Fault Analyzerアクションに必要な XFACILIT プロファイルのアクセス・レベル
アクション XFACILIT アクセス・レベル
読み取り 保管レポートの表示、または再分析の実行。 READ
書き込みまたは作成 既存の障害項目内のユーザー・ノートの更新、またはヒストリー・ファイルへの新規障害項目の作成。 UPDATE または CONTROL
削除 D または DD 行コマンドを使用した明示的な削除のみ。 ALTER