AUTO で管理される PDSE ヒストリー・ファイル

デフォルトでは、新規作成の PDSE ヒストリー・ファイルは AUTO で管理されます。

PDSE ヒストリー・ファイルは、IDIUTIL SetMinFaultEntries 制御ステートメントを使用して、または Fault Analyzer ISPF インターフェースを使用して管理することもできます。

ヒストリー・ファイルは、少なくとも 25 個の障害項目が作成されるまではアクティブに AUTO で管理されません。(最小障害項目数はデフォルトで 25 ですが、IDIUTIL バッチ・ユーティリティーの SetMinFaultEntries 制御ステートメントを使用したり Fault Analyzer ISPF インターフェースを使用したりすることで、この値を変更できます。)25 個の障害項目が作成されるまでは、2 次エクステントを割り振ることでヒストリー・ファイル・データ・セットのサイズを増やすことができます。

25 個の障害項目を超過すると直ちに、Fault Analyzer が、割り振られているヒストリー・ファイルの現在のサイズを記録します。このサイズは論理ヒストリー・ファイル・サイズです。割り振られているすべてのスペースが使い尽くされるまで追加の障害項目は依然としてヒストリー・ファイルに書き込むことができます。

ヒストリー・ファイルにおいて使用されていないスペースが不足してくると、Fault Analyzer は、25 個を超えた適格な障害項目を古い順に削除し、新しい障害項目を書き込むために必要となるスペースを提供します。通常は、この処理により、データ・セット・エクステントを追加で割り振らなくてもよくなり、関連スペース不足状態とともにヒストリー・ファイルが無制限に肥大化し続けることはなくなります。

障害 ID の割り当てと再利用については、障害ヒストリー・ファイルを参照してください。

1. AUTO で管理される PDSE ヒストリー・ファイルの例
以降のステップを示す図。
  1. 1 次割り振り: 1 次スペース 20 個のシリンダーと 2 次スペース 10 個のシリンダーを使用して新規ヒストリー・ファイルが割り振られます。
  2. 障害項目はヒストリー・ファイルに書き込まれます。最初の 20 個のシリンダーが使用されるまでには、ヒストリー・ファイルに 22 個の障害項目が含まれるとします。
  3. 次の障害項目は、2 次割り振りをトリガーします。23 番目の項目が書き込まれるときに、最小値である 25 個の障害項目にはまだ達していないため、10 個のシリンダーの追加エクステントが割り振られます。
  4. 26 番目の障害項目が書き込まれると、割り振られているヒストリー・ファイルの現在のサイズが論理ヒストリー・ファイルのサイズとして記録されます。この例では、以下のようになります。20 個のシリンダー + 10 個のシリンダー = 30 個のシリンダー
  5. 30 個のシリンダーがすべて使用されるまでは、障害項目は書き込まれ続けます。30 個のシリンダーがすべて使用されたときにヒストリー・ファイルに含まれる障害項目の数は 37 だとします。
  6. 38 番目の障害項目が書き込まれる前に、割り振られている 30 個のシリンダー内にその新規障害項目が収まるまで、障害項目が (古いもの順に) 削除されます。

サイズに関係なく、残される障害項目の数が 25 個以下になれば、古い障害項目を削除する処理は停止します。