ユーザー出口を使用した Fault Analyzer のカスタマイズ

Fault Analyzer をより柔軟に使用可能にするために、Fault Analyzer 操作中にユーザー出口が 制御を取得できる場所に、ユーザー出口点のセットが作成されました。ユーザー出口は REXX、アセンブラー、または高水準言語で作成できます。通常これらには 2 つのデータ構造が渡されます。1 つは、現在処理されている障害についての一般情報フィールドを提供する、すべての ユーザー出口に渡される共通環境構造です。もう 1 つの構造は、通常、呼び出されている特定の出口のフィールドです。フィールドには、出口に情報を渡すために使用されるものと、ユーザー出口が Fault Analyzer にデータまたは必須アクションを渡すためのものがあります。REXX で作成された出口の場合、データは構造ではなくステム変数で渡されます。その方法のほうが REXX で処理しやすいためです。

注: REXX は、フォーマット・ユーザー出口でサポートされる唯一のプログラミング言語です。

出口を使用して、ヒストリー・ファイルのデータ・セットまたはコンパイル・リストのデータ・セットの動的な選択などの機能を実行できます。また、障害が発生したことをメッセージまたは E メールによってユーザーに通知するために出口を使用することもできます。出口には、この他にも多くの使用法があります。

注: Fault Analyzer リカバリー障害記録 (RFR) が実行される条件が生じた場合、この障害分析中にユーザー出口は呼び出されません。

ユーザー出口で行われるオプション設定や選択は、現行の分析にのみ効果があります。

Fault Analyzer 分析の出口点 (IDIDA) リアルタイム分析、バッチ再分析、および対話式再分析に提供される出口点を示しています。IDIUTIL バッチ・ユーティリティー出口点 では、IDIUTIL バッチ・ユーティリティーに提供される出口点を示しています。
1. Fault Analyzer 分析の出口点 (IDIDA)

faoug003 処理中のさまざまなタイプのユーザー出口を呼び出すポイントを示す図。最初のオプションの処理が実行される。これが完了すると、ユーザー出口が呼び出されます。次に分析処理が実行され、その間にユーザー出口が呼び出されます。分析処理が完了すると、ユーザー出口が呼び出されます。次にレポート生成処理が実行され、その間に および ユーザー出口が呼び出されます。続いてヒストリー・ファイル更新処理が実行され、 その後でユーザー出口が呼び出されます。
2. IDIUTIL バッチ・ユーティリティー出口点

faoug004 IDIUTIL 処理時のユーザー出口呼び出しを示す図。最初に制御ステートメント処理が実行されます。IMPORT 処理が要求された場合、 ユーザー出口は、ヒストリー・ファイルの障害項目ごとに呼び出されます。DELETE 処理が要求された場合、ユーザー出口は、ヒストリー・ファイルの障害項目ごとに呼び出されます。LISTHF 処理が要求された場合、ユーザー出口は、ヒストリー・ファイルの障害項目ごとに呼び出されます。

ユーザー出口は、Exits オプション (Exitsを参照)、DumpRegistrationExits オプション (DumpRegistrationExitsを参照)、または RefreshExits オプション (RefreshExitsを参照) を介して Fault Analyzer に指定されます。

IDIUTIL インポート、IDIUTIL ListHF、IDIUTIL 削除の各ユーザー出口は、IDIUTIL バッチ・ユーティリティーでのみ機能します。これらは、Exits 制御ステートメントを使用します。詳細については、EXITS 制御ステートメントを参照してください。