分析制御ユーザー出口 (MVS SVC ダンプ登録)

ダンプ登録分析制御ユーザー出口について、以下で説明します。

目的

この出口を使用して、ダンプ登録処理に関連する以下のオプションの現行設定を確認し、オーバーライドできます。
DataSets
ヒストリー・ファイルのデータ・セット名のみ、この出口に関連します。現行のヒストリー・ファイル・データ・セット名は、ENV.IDIHIST データ域フィールドに指定されます。ユーザー出口はこのデータ・セット名を変更することを選択できます。この場合、指定されたデータ・セット名は現行の障害のヒストリー・ファイルとして使用されます。ヒストリー・ファイルが事前割り振りされていた場合は解放されます。
Exclude
最後に一致する Exclude 基準は、CTL.EXCLUDE_CRITERION データ域フィールドに指定されます。一致する Exclude 基準に基づき、障害が分析から除外された場合、CTL.EXCLUDE データ域フィールドは「Y」に初期化されます。このフィールドは出口により修正可能です。
Include
最後に一致する Include 基準は、CTL.INCLUDE_CRITERION データ域フィールドに指定されます。ブランクの Include 基準は、すべてを組み込むことを示します。これは、暗黙的製品デフォルトです。

呼び出されるタイミング

この出口は、オプション処理が完了した後で、MVS SVC ダンプ登録障害項目の書き込み前に呼び出されます。

以下は、REXX で書かれた分析制御ダンプ登録ユーザー出口の例です。
1. サンプル REXX 分析制御ダンプ登録ユーザー出口
/* REXX */
if ENV.VERSION <> 5 then
  say 'Note: ENV data area version change - field usage review required!'
if CTL.VERSION <> 2 then
  say 'Note: CTL data area version change - field usage review required!'
/* Exclude all MVSA jobs from analysis */
if ENV.SYSTEM_NAME = 'MVSA' then
  CTL.Exclude = 'Y'
/* Select a separate history file for DB2, IMS, and other jobs
   based on jobname */
if SUBSTR(ENV.JOB_NAME,1,3) = 'DB2' then
  ENV.IDIHIST = 'MY.DB2.HIST'
else if SUBSTR(ENV.JOB_NAME,1,3) = 'IMS' then
  ENV.IDIHIST = 'MY.IMS.HIST'
else
  ENV.IDIHIST = 'MY.OTHER.HIST'
exit 0
上記のサンプル出口がデータ・セット X.Y.Z のメンバー ABC として存在する場合は、IDICNFxx 構成メンバーまたは IDIOPTS サブシステムに割り振られる IDIS ユーザー・オプション・ファイルで次のオプションを指定すると、このサンプル出口が呼び出されます。
DataSets(IDIEXEC(X.Y.Z))
DumpRegistrationExits(CONTROL(REXX(ABC)))

DumpRegistrationExits オプションを、IDICNFxx parmlib メンバーに指定するか、または IDIOPTS DD ステートメントを介して IDIS サブシステム JCL に指定する必要があります。DumpRegistrationExits オプションは、IDIOPTS DD ステートメントを介してどこか他の場所 (CICS® 領域内やバッチ・ジョブ内など) に指定された場合には無視されます。