テンプレートを使用したデータ・セットの比較

比較でテンプレートの使用を選択すると、「旧」テンプレートのみ、 または「新規」テンプレートのみ、あるいは「旧」および「新規」テンプレート両方を 指定することができます。

「旧」テンプレートのみ、または「新規」テンプレートのみ
これは、「旧」または「新規」のいずれかのデータ・セットで選択されなかった レコードを除外します。

比較中、比較ユーティリティーは「旧」または「新規」テンプレートを使用して、「旧」データ・セットと「新規」データ・セットの選択されたレコード・タイプ、レコード識別基準、およびレコード選択基準に関する情報を提供します。テンプレートのフィールド選択およびフィールドの再順序付け情報は無視されますが、「キーによる同期」比較オプションと一緒に使用できる複数セグメント・キーに使用されるフィールドを指定できます。

テンプレートの編集によって選択または除外するレコードを決定して、以下を行います。
  • レコード・タイプの選択
  • レコード ID 基準の指定
  • レコード選択基準の指定
非選択レコードは、
  • レコード ID 基準またはレコード長が原因で、テンプレートのレコード・タイプと一致していないか、
  • レコード・タイプは一致するが、非選択レコード・タイプに属しているか、あるいは
  • そのレコード・タイプのレコード選択基準に合致していません。
「旧」および「新規」テンプレート (同じコピーブックまたは動的テンプレート構造に基づく)
テンプレート情報に基づいた「旧」および「新規」の両方のデータ・セットから レコードを除外することができ、また、「旧」データ・セットのどのフィールドを、「新規」データ・セットのどのレコードと比較するかを指定できます。

比較中には、Compare Utilityは「旧」または「新規」テンプレートを使用して、選択されたレコード・タイプ、 レコード識別基準、およびレコード選択基準に関する情報を提供します。

また、「キーによる同期」比較オプションと一緒に使用できる複数セグメント・キーを作成するためにキー・セグメントの順序付けを指定できます。

定様式比較が行われる場合は、「旧」と「新規」のテンプレートの レコード構造、フィールド出力幅、およびフィールド見出しの属性も使用されます。フィールド・マッピング情報は「新規」テンプレートから取られ、 マップされたフィールドだけが比較されます。「旧」テンプレートのフィールドは「新規」テンプレートの同じフィールドに マップするか (これがデフォルトです)、別のフィールドにマップするか、 あるいはマップしないことも可能です。

「旧」および「新規」テンプレート (異なったコピーブックまたは動的テンプレート構造に基づく)
コピーブックまたは動的テンプレートの差異に従って、「旧」および「新規」データ・セットの両方からレコードを除外することができ、また「旧」 および「新規」データ・セットに異なるレコード構造を持たせることができます。

両方のデータ・セットに既存のテンプレートを持たせるか、あるいは一方のデータ・セットを記述するテンプレートをコピーし、それを編集してもう一方のデータ・セットを記述することもできます。

下表に、Compare Utilityが「旧」と「新規」のテンプレートの情報をどのように使用するかの 概略を示します。

この表には 4 つの列があります。3 番目の見出し「テンプレート」の幅は、2 つの列にわたり、副見出し「旧」および「新規」がこれに含まれます。

Compare Utility による判別対象 使用する情報 テンプレート
既存 新規作成
比較されるレコード

選択されたレコード・タイプ
レコード ID 基準
レコード選択基準

比較されるフィールド、および比較する対象 フィールド・マッピング

定様式比較が行われる場合は、デフォルトによって、「旧」テンプレートの フィールドが、同じ名前を持つ「新規」テンプレートのフィールドにマップされます。「新規」テンプレートのフィールド・マッピングを編集し、(比較されないように するために) フィールドのマッピングを削除するか、あるいは「旧」テンプレートの どのフィールドを「新規」テンプレートのフィールドにマップするかを指定することが できます。

テンプレートを使用しての比較を実行するには、以下のようにします。

  1. 「Primary Option Menu (基本オプション・メニュー)」から、Compare Utility (option 3.11) を選択します。

    Compare Utilityの「旧」データ・セットの入力パネルが表示されます。

  2. 「旧」データ・セット情報と、オプションで「旧」テンプレート情報を指定します。
    • テンプレートを使用するには、次の方法の 1 つを選択します。
      • 新規テンプレートの基にしたい既存の動的テンプレート、既存のコピーブック・テンプレート、または既存のコピーブックを選択して、処理オプションから「1.Above (1. 上の指定)」を選択します。
      • 処理オプションから「2.Previous (2. 直前の指定)」を選択します。「旧」データ・セットと 最後に関連付けられたテンプレートが使用されて、「旧」テンプレート・フィールドの内容は 無視されます。
      • 処理オプションから「4.Create Dynamic (4. 動的作成)」を選択します。「旧」テンプレート・フィールドの内容は無視されて、Enter キーを押すと、 新規テンプレートを作成するかどうかを尋ねられます。
    • 「旧」データ・セットから「新規」データ・セットにフィールドをマップしたい場合は、「旧」テンプレートを指定しなければなりません。
    • 使用する前に「旧」テンプレート情報を編集したい場合は、「Edit template (テンプレートの編集)」オプションを選択します。
    • [Enter] を押します。
      • 処理オプション 1 または 2 を選択し、「かつ」「Edit template (テンプレートの編集)」オプションを選択「しなかった」場合は、Compare Utility の「新規」データ・セットの入力パネルが表示されます。
      • 処理オプション 1 または 2 を選択し、「かつ」「Edit template (テンプレートの編集)」オプションも選択「した」場合は、テンプレートの編集のための適切なパネルが表示されます。レコード識別、レコード選択、フィールド属性およびキーの順序付けの選択を行い、「Exit」機能キー (F3) を押して、「旧」データ・セット・パネルに戻ります。Enter キーをもう一度押し、変更された テンプレートを使用して「新規」データ・セット・パネルに移動します。
      • 処理オプション 4 を選択した場合は、「Dynamic Template (動的テンプレート)」パネルが表示されます。新規動的テンプレートを作成して保管してください。キー・シーケンス情報を組み込みたい場合、オプション「1 Edit template field attributes and selection (1 テンプレート・フィールド属性の編集と選択)」を選択して、「Field Selection/Edit (フィールド選択/編集)」パネルにおいて選択を行ってください。テンプレートの作成を終了したときに、「Exit」機能キー (F3) を押して、「新規」データ・セット・パネルに移動します。
      注: テンプレートに対する変更を保管したくない場合は、「Exit」機能キー (F3) の代わりに 「RunTemp」機能キー (F6) を使用してください。
    • Compare Utilityの「新規」データ・セットの入力パネルで、「新規」データ・セット情報と、オプションで「新規」テンプレート情報を指定します。
      • 「旧」データ・セットから「新規」データ・セットにフィールドをマップしたい場合は、「新規」テンプレートを指定しなければなりません。
      • 使用する前に「新規」テンプレート情報を編集したい場合は、「Edit template (テンプレートの編集)」オプションを選択します。
    • [Enter] を押します。
      • 処理オプション 1 または 2 を選択し、かつ「Edit template (テンプレートの編集)」オプションを選択「しなかった」場合は、Compare Utility のオプション・パネルが表示されます。
      • 処理オプション 1 または 2 を選択し、かつ「Edit template (テンプレートの編集)」オプションも選択「した」場合は、テンプレートの編集のための適切なパネルが表示されます。レコード識別、レコード選択、フィールド属性およびキーの順序付けの選択を行い、「Exit」機能キー (F3) を押して、「新規」データ・セット・パネルに戻ります。Enter キーをもう一度押し、変更されたテンプレートを使用して「Options (オプション)」パネルに移動します。
      • 処理オプション 4 を選択した場合は、「Dynamic Template (動的テンプレート)」パネルが表示されます。新規動的テンプレートを作成して保管してください。キー・シーケンス情報を組み込みたい場合、オプション「1 Edit template field attributes and selection (1 テンプレート・フィールド属性の編集と選択)」を選択して、「Field Selection/Edit (フィールド選択/編集)」パネルにおいて選択を行ってください。テンプレートの作成を終了したときに、「Exit」機能キー (F3) を押して、オプション・パネルに移動します。
      注: テンプレートに対する変更を保管したくない場合は、「Exit」機能キー (F3) の代わりに 「RunTemp」機能キー (F6) を使用してください。
    • 「比較」、「処理」および「リスト作成」のオプションの組み合わせを選択します。これらのオプションは、比較タイプがレコードであるか定様式であるかに関係なく適用されます。ただし、定様式比較の場合には、「Record (レコード)」の語はマッピングで指定されたレコードの部分だけを示します。
      • 「新規」テンプレート内でフィールド・マッピング情報を使用したい場合は、定様式比較タイプ選択しなければなりません。
      • 「新規」テンプレート内のフィールド・マッピング情報を編集したい場合は、「Edit template mapping (テンプレート・マッピングの編集)」オプションを選択します。
      • 「Keyed synchronization (キーによる同期)」を選択した場合には、 以下を行うことができます。
        • キー・セグメントの位置、長さ、およびデータ・タイプを、比較ユーティリティーのオプション・パネルの後で表示される「Keyed Synchronization Settings (キーによる同期設定)」パネルに指定します。データ・タイプを明示的に指定しない場合、タイプ AN が使用されます。
        • テンプレートを使用して、キーとシーケンスが連結されている (キー・シーケンス情報として知られている) 場合にそのキーとシーケンスに含まれるフィールドを指定できます。組み込みキーだけでなくユーザー自身のキー・シーケンス情報も使用したい場合、キー・シーケンスを 2 以上から開始する必要があります。キー・シーケンス情報が 1 から開始する場合には、そのデータ・セットに対してどのような組み込みキー情報も無視されます。
    • リストから「Template Reporting Options (テンプレート報告オプション」)を選択します。
      Show template layouts (テンプレート・レイアウトを表示)
      テンプレート・レイアウト情報を報告するには、このオプションを選択します。「Compare type (比較タイプ)」「2.Formatted (2. 定様式)」に設定している必要があります。
      Show template criteria (テンプレート基準を表示)
      テンプレート基準情報を報告するには、このオプションを選択します。基準式で参照されたフィールドのみが入った簡潔なレイアウト報告書も生成されます。
      Show mapped fields (マップされたフィールドを表示)
      マップされたテンプレート・フィールドを報告するには、このオプションを選択します。「Compare type (比較タイプ)」「2.Formatted (2. 定様式)」に設定している必要があります。
      Show unmapped fields (非マップ・フィールドを表示)
      非マップ・テンプレート・フィールドを報告するには、このオプションを選択します。「Compare type (比較タイプ)」「2.Formatted (2. 定様式)」に設定している必要があります。
      Show array elements (配列エレメントを表示)
      フィールド情報が報告される場合 (つまり、最初の 4 つの「Template Reporting Options (テンプレート報告オプション)」のいずれかを選択している場合)、このオプションを選択して、すべての配列エレメントのすべてのオカレンスを報告します。COBOL OCCURS DEPENDING ON テーブルの場合は最大数のオカレンスが報告され、PL/1 REFER 配列の場合は最小数のオカレンスが報告される点に注意してください。
      Show start/end as hex offset (開始/終了を 16 進オフセットとして表示する)
      フィールド情報が報告される場合 (つまり、最初の 4 つの「Template Reporting Options (テンプレート報告オプション」)のいずれかを選択している場合)、このオプションを選択して、すべてのフィールドの開始位置と終了位置を 16 進オフセットとして報告します。
      Show length in hex (長さを 16 進数で表示する)
      フィールド情報が報告される場合 (つまり、最初の 4 つの「Template Reporting Options (テンプレート報告オプション」)のいずれかを選択している場合)、このオプションを選択して、すべてのフィールド長を 16 進数で報告します。
      Show field statistics (フィールド統計の表示)
      このオプションは、不一致の数およびパーセンテージをフィールド別に表示するフィールド統計レポートを作成します。このオプションは、同期オプションが「One-to-one (1 対 1)」または「Keyed (キー順)」の場合にのみ適用されます。
    • [Enter] を押します。
      • 「Edit template mapping (テンプレート・マッピングの編集)」オプションを選択しなかった場合は、現行の設定およびテンプレート情報を使用して比較演算が実行されます。この結果は比較報告書またはバッチ・ジョブ (「Edit (編集)」パネルに表示) のいずれかとなります。
        注: 保管済みまたはデフォルト生成のフィールド・マッピングでフィールドを選択しない場合は、「Edit template mapping (テンプレート・マッピングの編集)」オプションが強制されます。
      • 「Edit template mapping (テンプレート・マッピングの編集)」オプションを選択した場合は、フィールド・マッピングの編集のための適切なパネルが表示されます。マッピングの選択を行って「Exit」機能キー (F3) を押し、「Options (オプション)」パネルに戻ります。変更されたテンプレートを使用して比較を行うには、もう一度 Enter キーを押してください。
    • 報告書の表示またはバッチ JCL の編集を終了したときに、「Exit」機能キー (F3) を押して、「旧」データ・パネルに戻ります。

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