リアルタイム除外処理
基本サブシステム (JES) が使用不可であればリアルタイム分析が実行されることはありませんが、それ以外にもリアルタイム除外処理の概要 に示すように、Fault Analyzer 処理のさまざまなエレメントを選択的に除外する方法はいくつかあります。図 1. リアルタイム除外処理の概要

注:
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- 異常終了するジョブ・ステップに対して DDname IDIOFF の割り振りを提供することによって、Fault Analyzer 処理は、分析レポートを生成したり、ヒストリー・ファイル障害項目を書き込んだりせずに、即時に終了します。これは、例えば、JCL の中に以下の
JCL
ステートメントを追加することによって行うことができます。
IDIOFF を割り振ることが、Fault Analyzer で特定のジョブ・ステップが実行されるのを防止する最も速い方法であり、オーバーヘッドが最も少ないと認識されている方法です。//IDIOFF DD DUMMY
Notice: z/OS Unix System Services 環境では、環境変数 _IDI_OFF を「Y」に設定する方法は、IDIOFF DDname スイッチを使用する方法と同じです。詳しくは、「環境変数 (Fault Analyzer) を使用した _IDI_OFF の停止」を参照してください。 - ❷
- アプリケーション内から IDISNAP を呼び出している場合 (プログラム SNAP インターフェース (IDISNAP) の使用を参照)、オプション処理が実行される前には、それ以上の除外は有効ではありません。
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- 高速 Exclude オプション処理が有効で、ジョブが適格の場合 (高速 Exclude オプション処理を参照)、一致する Exclude オプション (Exclude/Includeを参照) を使用して、Fault Analyzer 処理を早期に終了することができます。
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- 追加の呼び出し出口の除外は、CICS® トランザクションの異常終了でのみ提供されます。
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- CICSDumpTableExclude オプションが有効であり (CICSDumpTableExcludeを参照)、CICS® トランザクション・ダンプ・コード・テーブルで、障害に関連する CICS® トランザクション異常終了で CICS® ダンプを必要としないとして指定されている場合は、それ以上の処理は行われません。つまり、分析レポートは作成されず、障害項目も書き込まれません。
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- 次のいずれかが TRUE の場合、現行の障害に対する処理は終了します。
- NODUP(CICSFAST(…)) オプションで分単位のゼロ以外の数値が指定され、重複 CICS® トランザクションの異常終了障害項目の判定に使用される基準と一致する。
- NODUP(IMAGEFAST(…)) オプションで分単位のゼロ以外の数値が指定され、重複 IMS™ トランザクションの異常終了障害項目の判定に使用される基準と一致する。
分析レポートは作成されず、ヒストリー・ファイル障害項目も書き込まれませんが、 次の重複しない障害項目が書き込まれるときに、障害項目に対するヒストリー・ファイル・ キャッシュの中の重複カウントが引き続き更新されます。
これらの高速重複検出オプションについての詳細は、NoDup を参照してください。
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- EXCLUDE オプション (Exclude/Includeを参照) を使用して、オプションがメインライン・コード に読み取られたときに、Fault Analyzer の処理を終了することができます。
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- ヒストリー・ファイル障害項目を書き込む前に、NODUP(NORMAL(…)) オプションが検査されます。オプションがゼロ以外の時間数を指定し、障害項目の重複の判別に使用される基準 に一致する場合 (NoDupを参照)、現在の障害についての処理は終了します。リアルタイム・レポートが IDIREPRT
に書き込まれますが、ヒストリー・ファイル障害項目は作成されません。
NODUP(NORMAL(…)) オプションは、CICS® トランザクション異常終了障害を含む、すべての障害項目に適用されることに注意してください。
Fault Analyzer 処理が IDIOFF DDname スイッチを使用して除外されていない限り、Fault Analyzer 使用を示す SMF タイプ 89 レコードが書き込まれます。