ダンプ登録処理

ユーザー・アドレス・スペースで実行される SYSABEND、SYSMDUMP、および SYSUDUMP 処理とは異なり、MVS の SVC ダンプ処理は DUMPSRV アドレス・スペースから実行されます。このため、Fault Analyzer を呼び出す通常の手段の 1 つである MVS 変更オプション/抑止ダンプ出口は、SVC ダンプでは使用できません。SVC ダンプについては、Fault Analyzer には MVS ポスト・ダンプ出口 IDIXTSEL が用意されています。SVC ダンプはシステム異常終了時に行われるほか、CICS® のシステム・ダンプにも使用されます。

MVS ポスト・ダンプ出口 IDIXTSEL をインストールした場合、SVC ダンプが書き込まれるたびに「スケルトン」障害項目が作成されます。MVS ポスト・ダンプ出口 IDIXTSEL の詳細については、MVS ポスト・ダンプ出口のインストール IDIXTSELを参照してください。この処理は、分析が実行されない点で通常のリアルタイム処理とは異なるため、レポートもミニダンプも生成されません。この Fault Analyzer 処理が「ダンプ登録」です。

ダンプ登録処理により、通常の分析制御ユーザー出口および通知ユーザー出口と実際上は同等である、2 つのユーザー出口が使用可能になります。これらは、DumpRegistrationExits オプションを使用して指定されます (DumpRegistrationExits参照)。

ダンプ登録障害項目には、作成時刻、システム名、SVC ダンプを書き込むジョブの名前など、限られた情報のみ含まれます。異常終了コードおよび異常終了するプログラム名が存在する場合、それらも示されます。ただし、ダンプ登録障害項目の最初の再分析では、障害項目をリフレッシュし、レポートおよびミニダンプとともに保存します。詳しくは、リフレッシュ処理を参照してください。