ヒストリー・ファイル $$INDEX データのキャッシュ
Fault Analyzer IDIS サブシステム始動 JCL にある PARM パラメーターのデフォルト値は UPDINDEX
です (IDIS サブシステムの始動を参照)。デフォルト値が使用された場合、IDIS サブシステムは、以下のすべての PDSE ヒストリー・ファイルの $$INDEX メンバー・アクセスを管理します。
- IDIS サブシステムが実行されている MVS™ イメージで使用されるファイル。
- IDIS サブシステムが UPDATE アクセス権を持つファイル。
$$INDEX メンバーの詳細については、ヒストリー・ファイル・データ・セット内の特殊メンバーを参照してください。PDS フォーマットのヒストリー・ファイルは、エンキューおよび並列更新制限によって $$INDEX メンバーの効果的なキャッシュが妨げられているため、IDIS サブシステムで管理されません。
ヒストリー・ファイルから $$INDEX メンバーが読み取られた後、情報はアクティビティーが高い期間中、IDIS サブシステム・アドレス・スペースに保持されます。この方法は入出力を必要としないため、このデータの要求側は高速アクセスが可能になります。リアルタイム分析、対話式再分析とバッチ再分析、および Fault Analyzer ISPF インターフェースでは、キャッシュされた IDIS サブシステム・データが使用されます。
読み取りまたは書き込みでキャッシュにアクセスするたびに、ストレージ内の保存期間はリセットされます。このリセットにより、使用頻度の高いアクティブなヒストリー・ファイルでも、高速なキャッシュ・アクセスが維持されます。この方法は、複数の異常終了が短期間に連続して起こる可能性があり、同じヒストリー・ファイルをたびたび更新する必要がある、CICS® などの環境で有効です。
IDIS サブシステムのストレージ内保存の制限時間は 5 分に設定されています。以下の場合に、$$INDEX メンバーはヒストリー・ファイルに書き戻され、IDIS サブシステムはその制御を解放します。
- 制限時間を超過した。
- 同じヒストリー・ファイルの更新要求が同じシスプレックス内の別の MVS™ イメージから保留されている。
UPDINDEX オプションを使用すると、ヒストリー・ファイル $$INDEX メンバーが逐次化されるため、Fault Analyzer の実行で特定の低優先度ジョブが過度に遅延するのを回避できます。これらのジョブは、CPU に制約のある環境で、パフォーマンスの影響を受けやすいジョブ、または IMS™ や CICS® などの実行環境と、ヒストリー・ファイルを共用するジョブです。
UPDINDEX オプションを使用する場合は、処理することが期待されているすべてのヒストリー・ファイルに対して、通常のセキュリティー・サーバー・データ・セット・プロファイルを介して IDIS サブシステムが UPDATE アクセス権限を持っていることを確認してください。XFACILIT アクセス権では不十分です。
- IDIS サブシステムは停止して再始動されます。
- 対話型 IDIS サブシステム・インターフェースを使用して、ヒストリー・ファイルの「除外」状況をリセットします。詳しくは、対話式 IDIS サブシステム・インターフェースの使用を参照してください。