推奨されるストレージ
異常終了後のリアルタイム実行では、異常終了した領域内で追加のストレージを必要とします。分析は、ストレージ内のデータについて実行されます。
- 実行環境に関係なく、最小 440 KB の境界以下 (24 ビット) のストレージ。
- CICS® トランザクションに対しては、最小 35 MB の境界以上 (31 ビット) のストレージ。
- CICS トランザクション以外に対しては、最小 33 MB の境界以上 (31 ビット) のストレージ 。
分析する障害のタイプと、この障害が発生した環境によっては、さらにストレージが必要になる場合があります。
CICS では、CICS DSA 管理のストレージではなく、MVS GETMAIN 管理のストレージがストレージ要件とされています。そのため、境界以下の MVS GETMAIN 管理のストレージを増やすには、境界以下の CICS DSA 管理のストレージを減らす必要がある場合があります (境界以上のストレージについても同様です)。
Fault Analyzer が使用する実際のストレージについての情報は、リアルタイム分析レポートの終わりで参照できます。ただし、レポートに示されるストレージの量は、Fault Analyzer が実行した明示的な割り振りのみを示し、Language Environment® ヒープ、ロード・モジュール用に使用されるスタック・ストレージまたはストレージなどは含まれません。
ミニダンプまたは関連する MVS ダンプ・データ・セットが処理されている異常終了後の状態では、参照されたダンプ・ページのスペースを割り振った結果として、ストレージ要件の限界がリアルタイム実行のストレージ要件の限界よりも大きくなります。この増加は通常、500KB 未満です。
対話式再分析の場合、このストレージは TSO 領域内に存在する必要があります。
境界以上の使用可能な最小領域サイズは、必要なモジュールのサイズにより削減できます。これらのモジュールは、LPA から入手できるか (この場合ロードする必要はない)、既にロードされています (異常終了したプログラムが LE を使用する場合など)。
LPA に LE が含まれる場合は約 8 MB 節約でき、LPA に と Fault Analyzer が含まれる場合は約 13 MB 節約できます。その結果、標準的な非 CICS プログラムのストレージ要件は約 12 MB まで削減されます。
境界以下 (24 ビット) の必要なサイズが使用できない場合は、メッセージ IDI0086E が発行され、処理が終了します。
SETPROG LPA,ADD,MOD=(IDIDA,IPVLANGX),DSN=LNKLST
上記の SETPROG コマンドを COMMNDxx parmlib メンバーに追加して、IPL 全体で保持することができます。
IPVLANGX の場合、代わりに IPV.SIPVLPA1 データ・セットを LPALSTxx parmlib メンバーに追加します (IDIDA が IPV.SIPVLPA1 にないため、SETPROG 経由で追加する必要があります)。
- Fault Analyzer モジュールが LPA にロードされる場合、Fault Analyzer 保守の適用後に必ずステップ ステップ 3: サービス・レベルを検証する (オプション) を実行してください。保守のインストール後に上記のステップを実行しないと、Fault Analyzer LPA モジュールが更新されません。すべての Fault Analyzer モジュールが LPA にあるとは限らないため、古いコードと新しいコードで不一致が生じ、これにより未定義の動作が発生する可能性があります。
- MVS では、LPALIST 内のデータ・セットが、マスター・カタログ内に存在するか、またはそのデータ・セットが配置されているボリューム通し番号を使用して指定される必要があります。CLPA を使用して IPL を実行し、LPALSTxx の変更をインプリメントしてください。
- IPV.SIPVLPA1 および IPVLANGX は ADFz Common Components のインストールの一部としてインストールされます。
JCL 変更がすべてのジョブに対して実用的でない場合は、より大きい領域サイズを指定する一般的な方法として、MVS IEFUSI 出口を使用できます。IEFUSI のサンプル出口は、IDI.SIDISAM1 データ・セット内のメンバー IDISUSI として提供されます。 出口は、すべてのジョブの領域サイズを 16MB 増加させます。出口のインストール方法の詳細については、サンプルの中のコメントを参照してください。