編集セッションからのデータを使用したメンバーまたはデータ・セットの置換

REPLACE 基本コマンド (または省略形 REPL) では、これがまだ存在していない場合、現行エディター・セッションにある 1 つ以上のデータの行から、区分データ・セット (PDS または PDSE) の新規メンバーまたは新規の順次データ・セット、VSAM データ・セット、もしくは z/FS データ・セットを作成します。指定したメンバーまたはデータ・セットが既に存在する場合は、上書きします。(既存のメンバーまたはデータ・セットを置換しようとしたときに警告メッセージが表示されるようにするには、CREATE 基本コマンドを使用します。を参照してください。)

新規メンバーまたはデータ・セットに配置する行を指定するには、以下のいずれかを行います。
  • C または CC 接頭部コマンド (行をコピーする場合)
  • M または MM 接頭部コマンド (行をコピーしてから削除する場合)
  • ラベル範囲(REPLACE コマンドで「from」ラベルと「to」ラベルを指定する必要があります)
指定したデータ・セットまたはメンバーにコピー/移動される行は、グループ化されていない行のみであることに注意してください。つまり、次のいずれかのグループに属する行はコピー (または移動) されません。
  • 除外グループ
  • 抑制グループ (テンプレートを使用しているときに対象外であるレコード・タイプのグループ)
  • 非選択グループ (テンプレートを使用しているときに非選択レコードであるグループ)
この結果、エディター・セッションにおける現行の SHOW 設定との突き合わせによって、 ターゲット・メンバーまたはターゲット・データ・セットに作成するデータをさまざまに 制御できます。

REPLACE 基本コマンドの一部としてメンバー名またはデータ・セット名を指定し、移動またはコピーの行コマンド (または範囲オペランド) を入力した場合は、現行エディター・セッション内のデータから新規メンバーまたはデータ・セットが即座に作成されます。この方法で作成されるデータ・セットの割り振り属性は、現行エディター・セッションのデータ・セットから取得されます。

現行エディター・セッションで PDS を使用している場合は、任意で括弧で囲んでメンバー名を入力できます。このメンバー名は、同じ PDS 内のメンバーを意味すると解釈されます。

コマンドの一部として部分修飾されたデータ・セット名または完全修飾データ・セット名を指定できます。

例:
REPLACE MEMNAM
新規メンバー MEMNAM を置換または作成します。
REPLACE (MEMNAM)
新規メンバー MEMNAM を置換または作成します。
REPLACE datasetname(MEMB1)
メンバー MEMB1 を置換または作成します。
REPLACE 'userid.datasetname(MEMB2)'
メンバー MEMB2 を置換または作成します。
REPLACE 'userid.datasetname'
現行のデータ・セット属性を基に、データ・セット userid.datasetname を置換または作成します。

メンバー名またはデータ・セット名を指定しないで REPLACE コマンドを入力するか、このコマンドの拡張バージョンである REPLACEX (または省略形 REPLX) を入力すると、File Manager には、ターゲット・データ・セットの名前、およびオプションでメンバーの名前を入力できる、拡張版の置換パネルが表示されます。このパネルでは、モデルとして使用するデータ・セットを指定したり、必要に応じてターゲット・データ・セットの割り振り属性を手動で入力することもできます。手動で入力しなかった場合は、エディター・セッションで現在操作しているデータ・セットから、デフォルトのデータ・セット属性が取得されます。

例:
REPL .STRT .END
データ・セット名と、オプションでメンバー名を入力できる、拡張版の置換パネルが表示されます。
REPLX 'userid.dataset'
データ・セット名と、オプションでメンバー名を入力できる、拡張版の置換パネルが表示されます。

拡張版置換パネルの「Pack (パック)」オプションを使用すると、作成中のデータを ISPF パック形式と標準形式のどちらで保管するのかを選択できます。編集または表示しているデータの現行のパック・モードがデフォルトとして表示されます。

置換処理が完了すると、File Manager によって既存のエディター・セッションに戻ります。

注:
  1. CICS® 環境で、このコマンドのターゲットとして CICS® リソースを使用することはできません。また、このコマンドのターゲットとして MQ リソースを使用することはできません。
  2. 置換のターゲット・ファイルが KSDS VSAM である場合に、キーの重複が存在すると、情報メッセージが表示されますが、コマンドの処理は続行されます。

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