例 9: CICS VSAM データ・セットからキー付きレコードを読み取る
次の例では、File Manager Service Provider REST API 呼び出しを実行し、テンプレートを使用して CICS VSAM データ・セットにアクセスし、指定されたキー位置から 1 レコードを読み取ります。
この例では、一致するテンプレートまたはコピーブックを使用して CICS® VSAM ファイルをマップするサービス・アーカイブが作成され、デプロイされていることを前提とします。例えば、サービス・アーカイブは次のプロパティー・ファイルを使用して作成できます。
name=fmExample5
description=CICSR01:MYKSDS MAPPED BY MY.TEMPLATE(MYKSDS)
version=1.0
provider=filemanager
host=10.1.1.2
port=9043
userid=admin
passwd=s3cr3t
file=FI:CICSR01:MYKSDS
template=MY.TEMPLATE(MYKSDS)
timeout=300
connid=default
この例は、MY.TEMPLATE(MYKSDS) で見つかったテンプレートを使用して CICS® 領域 CICSR01 にある CICS® VSAM ファイル MYKSDS をマップします。この例では、生成された SAR ファイルと関連する組み込みの API が z/OS® Connect WLP サーバーにデプロイされていることを前提としています。
初回要求
データ・リソースからデータを読み取る初回 API 呼び出しには、z/OS® データ・リソースへの以降のアクセスで呼び出し元を認証できるように、HTTP Basic 認証ヘッダーが必要です。例:
Authorization : Basic dXNlcmlkOnBhc3N3b3Jk
ここで、Basic キーワードに続くストリングは、userid:password の Base64 エンコードを示します。
また、JSON ペイロードがあるすべての要求でも、値が application/json
の Content-Type ヘッダーが必要です。
初回要求では、データ・リソースに命名したり、テンプレート情報を指定したりする必要はありません。この情報は API に関連付けられたサービス・アーカイブに既に含まれています。このため、API 呼び出し元が指定する必要があるのは、必要に応じて、オプションの operation
パラメーターと position
パラメーターのみです。
{
"operation" :
{
"numRecords" : 1,
"session" : false
},
"position" :
{
"key" : " X’0007331C’"
}
}
この要求は、CICSR01 領域、16 進値のキーの位置 X'0007331C' の MYKSDS という CICS® ファイルへのアクセスを試行し、1 レコードを読み取ります。File Manager は false に設定されているため、サービス・プロバイダーは session
セッションを維持しないか、トークンを返します。
成功時の応答
成功時の応答 (HTTP ステータス・コード 200) は次のようになります。
{
"records" :
[
{
"layouts" :
[
{
"CUSTOMER-ADDRESS" :
{
"CUSTOMER-NO" : 7331,
"CUSTOMER-STREET" : "2 MACQUARIE STREET",
"CUSTOMER-CITY" : "SYDNEY",
"CUSTOMER-COUNTRY" : "AUSTRALIA"
}
}
]
}
]
}
サービス・プロバイダーによって保守されているセッションがなかったため、呼び出し元は File Manager セッションを終了する 2 番目の要求を出す必要はありません。