リカバリー障害記録データ・セット・アクセスの管理

Fault Analyzer は、仮想ストレージの不足や Fault Analyzer の異常終了などの例外条件のためにアプリケーションの異常終了を記録できなかった場合、異常終了状態を MVS SDUMP (SVC ダンプ) または MVS IEATDUMP (トランザクション・ダンプすなわち TDUMP) で取り込もうとします。このプロセスでは、リカバリー障害記録のヒストリー・ファイル障害項目にリンクされた、別のダンプ・データ・セットが作成されます。このリカバリー・プロセスでは、取り込みの際に Fault Analyzer が検出した例外条件があるにもかかわらず、Fault Analyzer は、通常、初期アプリケーション異常終了の対話式再分析を行うことができます。リンクされた SDUMP または TDUMP は、取り込みに例外がなければ通常は障害項目の「ミニダンプ」セクション内に記録されたと考えられるストレージ・データを提供します。

Fault Analyzer は、RFR SDUMP または TDUMP の使用を XFACILIT セキュリティー・プロファイルで制御します。SDUMP または TDUMP XFACILIT セキュリティー・プロファイルへのアクセスが使用不可か、または定義されていない場合、セキュリティー違反は生成されません。この違反が存在しないのは、Fault Analyzer が、必要なユーザー・アクセスを最初に検査し、使用不可の場合には、関連する SDUMP 要求または TDUMP 要求を発行しないためです。ただし、ユーザーが TDUMP データ・セット・プロファイルへの ALTER アクセスを持つが XFACILIT アクセスを持たない場合、TDUMP が引き続き使用されます。

Fault Analyzer は、優先ダンプ・タイプとして SDUMP を使用しようとします。異常終了したユーザー ID に対して必要な SDUMP アクセス許可を使用できない場合のみ、TDUMP アクセス許可が検査されます。SDUMP で使用されるダンプ・プロセスは、TDUMP プロセスよりも高速です。

ここで説明する Fault Analyzer XFACILIT プロセスをその RFR ダンプの SDUMP 制御または TDUMP 制御として使用している場合、実際の SDUMP または TDUMP は、それがリンクされている障害項目を分析または削除しない限り、通常のエンド・ユーザーからは読み取りや削除を行うことができません。例えば、「給与計算」アプリケーションが、一般ユーザーには読み取り権限がない独自のヒストリー・ファイルを持っている可能性がある場合、この XFACILIT プロセスは、一般ユーザーが障害項目にアクセスできないため、「給与計算」のすべての RFR SDUMP または TDUMP について一般ユーザーの使用が禁止されることを意味しています。

RFR SDUMP または TDUMP の XFACILIT アクセス要件は、以下に説明するように異なります。