Fault Analyzer モジュールの有効化

Fault Analyzer モジュールを使用可能にするには、以下を実行する必要があります。

1. IDI.SIDIAUTH の許可および LINKLIST への追加

   PDS に常駐可能で、かつ APF 許可を必要とする Fault Analyzer モジュールは、ターゲット・ライブラリー、IDI.SIDIAUTH に配置されます。IDI.SIDIAUTH を SYS1.PARMLIB の IEAAPFxx または PROGxx メンバー (ご使用のシステムで使用可能な場合) に追加することにより、このライブラリーの APF 許可を実行する必要があります。IDI.SIDIAUTH も LINKLIST 内に存在する必要があります。SYS1.PARMLIB 内の LNKLSTxx メンバーまたは PROGxx メンバーを使用して IDI.SIDIAUTH を連結 LINKLIST に追加してください。

   注: MVS™ では、LINKLIST 内のデータ・セットは、マスター・カタログに登録しておくか、またはそのデータ・セットがあるボリュームの通し番号を使用して指定する必要があります。

   APF 許可ライブラリーからロードしない限り、IDI.SIDIAUTH 内のロード・モジュール IDIDA、IDIPDDIR および IDIUTIL は正しく実行されません。

2. IDI.SIDIAUT2 の許可および LINKLIST への追加

   PDSE に常駐する必要があり、かつ APF 許可を要する Fault Analyzer モジュールは、ターゲット・ライブラリー「IDI.SIDIAUT2」に配置されます。IDI.SIDIAUT2 を SYS1.PARMLIB の IEAAPFxx または PROGxx メンバー (ご使用のシステムで使用可能な場合) に追加することにより、このライブラリーの APF 許可を実行する必要があります 。IDI.SIDIAUT2 も LINKLIST 内に存在する必要があります。SYS1.PARMLIB 内の LNKLSTxx メンバーまたは PROGxx メンバーを使用して IDI.SIDIAUT2 を連結 LINKLIST に追加してください。

   注: MVS™ では、LINKLIST 内のデータ・セットは、マスター・カタログに登録しておくか、またはそのデータ・セットがあるボリュームの通し番号を使用して指定する必要があります。
3. IDI.SIDIMOD1 および IPV.SIPVMODA の LINKLIST への追加

   Fault Analyzer を正常に機能させるには、IDI.SIDIMOD1 を連結 LINKLIST に追加することが必要です。これを行うには、このライブラリーを、SYS1.PARMLIB の LNKLSTxx または PROGxx (システムにおいて使用可能な場合) メンバーのいずれかに追加します。

   コンパイラー・リストまたは SYSADATA ファイルを使用するときに、Fault Analyzer がソース・レベルのサポートを提供するには、データ・セット IPV.SIPVMODA を LINKLIST に追加する必要があります。

   注: MVS™ では、LINKLIST 内のデータ・セットは、マスター・カタログに登録しておくか、またはそのデータ・セットがあるボリュームの通し番号を使用して指定する必要があります。

   ADFz Common Components はデータ・セット IPV.SIPVMOD1 も提供しますが、これは Fault Analyzer では不要です。

4. IDI.SIDIALPA の LPALIST への追加

   LPA にロードされなければならない Fault Analyzer モジュールは、ターゲット・ライブラリー IDI.SIDIALPA にあります。SYS1.PARMLIB 内の LPALSTxx メンバーを使用して、連結された LPALIST に IDI.SIDIALPA を追加してください。

   注: MVS™ では、LPALIST 内のデータ・セットは、マスター・カタログに登録しておくか、またはそのデータ・セットがあるボリュームの通し番号を使用して指定する必要があります。CLPA を使用して IPL を実行し、LPALSTxx の変更をインプリメントしてください。
5. IDI.SIDILPA1 および IPV.SIPVLPA1 の LPALIST への追加 (オプション)

   オプションで LPA にロード可能な Fault Analyzer モジュールが、ターゲット・ライブラリー IDI.SIDILPA1 にあります。Fault Analyzer により使用される同等の ADFz Common Components モジュールが、ライブラリー IPV.SIPVLPA1 にあります。LPALIST に追加したライブラリーは、分析中の異常終了領域で必要なスペースが少なくなります。仮想ストレージの最大量を節約するには、SYS1.PARMLIB 内の LPALSTxx メンバーを使用して、連結された LPALIST に IDI.SIDILPA1 および IPV.SIPVLPA1 を追加してください。IDI.SIDILPA1 および IPV.SIPVLPA1 内のすべてのモジュールは 31 ビット・モジュールであるため、境界を超える ELPA に自動的にロードされます。

   注:

   1. MVS™ では、LPALIST 内のデータ・セットは、マスター・カタログに登録しておくか、またはそのデータ・セットがあるボリュームの通し番号を使用して指定する必要があります。CLPA を使用して IPL を実行し、LPALSTxx の変更をインプリメントしてください。
   2. IDI.SIDILPA1 データ・セットが LPALIST に追加された場合、Fault Analyzer の保守の際に注意が必要です。詳しくは、Fault Analyzer の保守を参照してください。
6. CLPA を使用して IPL を実行するか、または以下を実行する: IDICZSVC

   Fault Analyzer のインストールでデータ・セット IDI.SIDIALPA 内の LPA に SVC モジュールが追加されたため、CLPA を使用してシステムを再 IPL する必要があります。この IPL に失敗すると、Fault Analyzer による分析の実行時に、異常終了 S16D が発行されます。

   初期インストール時、または IDI.SIDIALPA 内の IDICSVCR モジュールを更新する際に IPL がスケジュールできない場合、次のように処理できます。

   1. 次のオペレーター・コマンドを発行します。

      SETPROG LPA,ADD,MOD=(IDICSVCR),DSN=IDI.SIDIALPA

   2. 次の EXEC JCL ステートメントを含むバッチ・ジョブを送信して、Fault Analyzer SVC 109 ESR コード 53 をシステムに動的にインストールします。

      // EXEC PGM=IDICZSVC