Exclude 処理による分析対象のジョブの制御

このセクションでは、バッチ・ジョブ、開始タスク、または TSO ユーザーのいずれかを参照するために「作業単位」という用語を使用しています。

Exclude オプションおよび Include オプション (除外/付加) を使用して、どの作業単位の異常終了を分析対象とするかを選択できます。

どちらのオプションも指定しない場合は、デフォルトによりすべての作業単位が含められます。

各オプションを任意の回数だけ指定して、特定の作業単位を包含または除外できます。例えば、すべてのジョブを除外してから特定のジョブのみを含める、あるいはその逆に、すべてのジョブを含めて (デフォルト) 一部のジョブのみを除外できます。

選択プロセスは以下のとおりです。
  • 作業単位の初期 状態 の選択は、すべてを包含することです。
  • 指定された各 Include オプションまたは Exclude オプションが、異常終了した作業単位に突き合わせてテストされます。
    • 異常終了した作業単位の特性と基準が一致した場合、現在の状態が「include」(Include オプションが一致した場合) または「exclude」(Exclude オプションが一致した場合) に設定されます。
    • 基準が一致しない場合、状態は未変更のままです。
  • すべての Include オプションおよび Exclude オプションを処理した後の最終状態が「exclude」である場合、異常終了した作業単位は分析から除外されます。この場合、分析レポートは出力されず、障害項目はヒストリー・ファイルに書き込まれません。
    注:
    1. リアルタイム分析を除外した場合は、ヒストリー・ファイル項目がないため、後で再分析を行うことはできません。
    2. 分析の除外を、異常終了した作業単位に対して「透過的」にするには、Quiet オプションを使用することを検討してください。このオプションを使用しない場合、除外が行われたことを示すメッセージが表示されます。
上の説明からわかるように、Include および Exclude オプションを 指定する順序は重要です。例えば、以下が指定された場合、ジョブ名または実行クラスにかかわらず、ユーザー ID FRED の下で実行しているバッチ・ジョブはすべて、分析に含まれます。
Exclude(TYPE(JOB) NAME(TEST*))   /* Exclude all batch jobs with names
                                    starting with TEST */
Exclude(CLASS(Z))                /* Exclude all batch jobs in class Z */
Include(TYPE(JOB) USERID(FRED))  /* Include batch jobs belonging to FRED */
ただし、以下に示されているように、最後の 2 つのオプションが逆になった場合、クラス Z で実行されていれば、FRED のバッチ・ジョブは除外されます。
Exclude(TYPE(JOB) NAME(TEST*))   /* Exclude all batch jobs with names
                                    starting with TEST */
Include(TYPE(JOB) USERID(FRED))  /* Include batch jobs belonging to FRED */
Exclude(CLASS(Z))                /* Exclude all batch jobs in class Z */
注: 最終的な「exclude/include」状態は、ENV.EXCLUDE 値を「Y」または「N」に設定することで、分析制御ユーザー出口 (ダンプ登録を含む)によって制御できます。