適切なエディター・モードの選択

「通常モード」と「大規模モード」の 2 つのエディター・モードには異なる特性があります。 その概要をエディター・モードの特性 で示します。ほとんどの場合、Db2® オブジェクトを処理するためにどちらのモードでも使用できます。

1. エディター・モードの特性
  「通常モード」 「大規模モード」
ストレージ使用量 ロードする行の数に直接依存します。行数の多いオブジェクトの処理は、非常に大きな TSO 領域サイズを必要とするか、実行できません。 Db2® オブジェクトの行数に依存しません。オブジェクトの行が変更されるに従い、ストレージ使用量が増加します。
Db2® 要件 初期データ・ロードは、小さい Db2® オブジェクトの場合は高速で、オブジェクトのサイズが大きくなるに従い遅くなります。ロード後、Db2® オブジェクト内のスクロールは非常に高速です。 初期データ・ロードは、小さい Db2® オブジェクトの場合は高速で、オブジェクトのサイズが大きくなるに従い大幅に遅くなります。ロード後、近い位置へのスクロールは高速ですが、遠い位置へのスクロールは低速の場合があります。
自動コミット機能 使用可能。 使用不可。大規模モードが選択されている場合、自動コミット・オプションは無効になります。データ変更の自動コミットを最初に試行したときに、警告メッセージが表示されます。
データの可視性 ロード後、エディター・セッションのデータは静的で、他のプロセスがデータを変更しても、エディター・セッションのデータは変更されません。 インセンシティブ・カーソルを使用している場合、エディター・セッションで表示されるデータは静的で、他のプロセスがデータを変更しても、エディター・セッションのデータは変更されません。

センシティブ・カーソルを使用している場合、他のプロセスが行を削除または更新すると、エディター・セッションで表示されているデータが変更されます。他のプロセスが挿入した行は、表示されません。

注: インセンシティブ・カーソルセンシティブ・カーソルの詳細については、「Editor Options (2 of 8) (編集オプション (8 の 2))」パネル を参照してください。
Moving a row (行の移動)1 許可。 禁止。
Sort コマンド 許可。 禁止。
行サイズ 制限なし 行サイズは、最大ページ・サイズ (32704) から 16 バイトを差し引いた値を超えてはなりません。この制限を超えると、「The record length of the table exceeds the page size limit」という内容の SQLCODE-670 がエディター・セッションで報告されます。これは、大規模モードでは Db2® スクロール可能カーソルが使用されるためです。 この場合は、行ごとに追加の 16 バイトが必要です。SQLCODE-670 が報告される場合は、Db2® 表の表示や更新に「通常モード」を使用してください。
1Moving a row (行の移動)」とは、行の相対位置を変更するあらゆる操作のことです。このような操作には、次のようなものがあります。
  • 新しい行または行のグループを挿入する。
  • 行または行のグループを繰り返す。
  • 行または行のグループを移動する。
  • 行または行のグループを新しい位置にコピーする。

これらすべての操作は「large (大規模)」エディター・モードでは禁止されています。

行または行のグループの削除は「大規模」エディター・モードでサポートされています。これは、削除される行はエディター・セッションで特別なマーカーを使用してマークされるため、行の相対位置が変更されないためです。