IDIS サブシステムの始動

Fault Analyzer IDIS サブシステムを開始するために、以下のような単純なジョブを実行依頼できます。

//IDISS    JOB  …
//IDISSTST EXEC PGM=IDISAMAN,TIME=NOLIMIT,REGION=region-size,PARM='options'
//IDIDOC2  DD   DISP=SHR,DSN=IDI.SIDIDOC2
//* (Optional DD statements might follow, as described below)

ここで

REGION=region-size
IDIS サブシステムに使用する領域サイズを指定します。

ほとんどの場合、領域サイズは 100 MB で十分です (REGION=100M)。しかし、IDIS サブシステムで非常に多くのヒストリー・ファイルを管理する場合、またはヒストリー・ファイルのサイズが非常に大きい場合は、さらに大きい領域サイズを指定する必要があります。必要な領域サイズを見積もる方法について詳しくは、IDIS サブシステム・ストレージ要件を参照してください。

PARM='options'
IDIS サブシステムが一部のサブシステム機能を使用不可にするためにのみ使用する特殊オプションを指定します。サブシステム内のその他のオプション処理は、標準 IDICNFxx parmlib メンバーおよび IDIOPTS DD ステートメントを使用して行われます。オプションの説明を参照してください。オプションの PARM フィールドの指定には、options に以下のいずれかの値を含めることができます。
UPDINDEX
IDIS サブシステムが実行されていて IDIS サブシステムが UPDATE アクセス権限を持つイメージと同じ MVS イメージで使用される、すべての PDSE ヒストリー・ファイルの $$INDEX メンバー・アクセスを、IDIS サブシステムが管理するよう指定します。詳しくは、ヒストリー・ファイル $$INDEX データのキャッシュを参照してください。

この値はデフォルトです。

NOUPDINDEX
異常終了ジョブですべてのヒストリー・ファイルの更新を実行することを指定します。
注: NOUPDINDEX を指定すると、Fault Analyzer リカバリー障害記録 (Recovery Fault Recording - RFR) 機能が無効になります。
IMAGEFAST
NoDup(ImageFast(minutes,IMS(…))) オプションを使用して指定された IMS 高速重複障害抑止 を有効にします。詳しくは、NoDupを参照してください。

この値はデフォルトです。

NOIMAGEFAST
NoDup(ImageFast(…)) の設定に関係なく、IMS 高速重複障害抑止を使用不可にします。
FASTEXCLUDE
高速 Exclude オプション処理を使用可能にします。詳しくは、高速 Exclude オプション処理を参照してください。

この値はデフォルトです。

NOFASTEXCLUDE
IDIDA タスクによる通常の Exclude 処理に戻すために、高速 Exclude オプション処理を使用不可にします。
XCFGRPSUFFIX=c
代わりの XCF メッセージ・グループを作成するため、IDIS サブシステム XCF メッセージング・グループ名 IDISXCFc の最後の文字 c を制御します。この作成は通常、DASD とヒストリー・ファイルをメイン IDISXCFM デフォルト・グループと共用しない MVS イメージがシスプレックス内にある場合にのみ行われ、DASD とヒストリー・ファイルを共用しないイメージに対して設定されます。各メッセージング・グループは、XCF メッセージング・グループを使用して、データ・セット名によりヒストリー・ファイルに対する更新を共有します。
NOXCFGRPSUFFIX
デフォルトの「M」サフィックスを使用します。この値はデフォルトです。
JAVA
Java 分析を使用可能にします。詳しくは、IDIS Java のサブシステム要件を参照してください。
NOJAVA
Java 分析を使用不可にします。この値はデフォルトです。
SLIP
SLIP ダンプの取り込みを有効にします。
NOSLIP
SLIP ダンプの取り込みを無効にします。この値はデフォルトです。

PARM フィールド・オプションを複数指定する場合は、1 つ以上のブランク文字で区切ってください。

あるいは、IDIS サブシステムは開始済みタスクを使用して設定できます。IDIS サブシステムは、データ・セットを SYSOUT=* に動的に割り振るため、ジョブ入力サブシステム (JES) で実行されている必要があります。

注: IDIS サブシステムが S522 で異常終了しないよう、上記の例のように TIME=NOLIMIT パラメーターが指定されていることを確認してください。

Fault Analyzer によって使用されるこのサブシステムのサブシステム名は IDIS です。この名前は、IDISAMAN プログラムにより動的に定義されるため、IEFSSNxx parmlib メンバーに定義されている必要はありません。

//IDIDOC2 DD ステートメントは IDI.SIDIDOC2 SMP/E ターゲット・データ・セットの割り振りに使用されます。これには、Fault Analyzer VSAM KSDS メッセージおよび異常終了コード説明リポジトリーに対する更新が含まれていることがあります。更新が使用可能である場合に、//IDIDOC2 DD ステートメントが指定されていなかったり、IDI.SIDIDOC2 データ・セットの高位修飾子が、 DataSets(IDIDOC(…)) オプションによって識別される IDI.SIDIDOC1 データ・セットの高位修飾子と同じでなかったりするときは、メッセージ IDI0165A が発行されます。この状態が発生した場合は、上に示したように //IDIDOC2 DD ステートメントを追加してください。

IDIS サブシステムがアクティブであるときに、LE HEAPZONES オプション設定を HEAPZONES(0,…) 以外に変更しないでください。