COBOL コピーブックを処理するためのカスタマイズ

表示、編集、コピー、印刷、またはデータ作成の機能を COBOL コピーブックで使用する場合は、File Manager に対して COBOL コンパイラーを使用可能にする必要があります。

この機能には ADATA が必要なので、COBOL コンパイラーは ADATA 機能を備えている必要があります。ADATA をサポートしていない VS COBOL II や OS/COBOL などの COBOL コンパイラーを使用することはできません。現在サポートされているすべてのバージョンの IBM® Enterprise COBOL (z/OS® 用および OS/390® 用) は、このサポートが提供されているので、使用できます。

File Manager には組み込み版の COBOL コンパイラーもあります。これは、サポートされる COBOL コンパイラーよりも優先して使用するため、または、サポートされる COBOL コンパイラーが使用可能になっていない場合 (例えば、COBOL コンパイラーが使用されない実稼働環境で File Manager を使用する場合) に使用するためのものです。このコンパイラーは、FMN.SFMNMOD1 がデフォルトのライブラリーにインストールされている場合は、File Manager9xxxx という名前のロード・モジュールとともに、FMN にインストールされます。(この File Manager COBOL コンパイラーは、機能が低減されたコンパイラーであり、実行可能な COBOL プログラムの生成には使用できません)。

//FMNCOB DD DUMMY

通常、サポートされる COBOL コンパイラーが検出された場合は、そのコンパイラーが使用されます。サポートされる COBOL コンパイラーが見つからない場合、File Manager COBOL コンパイラーが使用されます。

ただし、場合によっては、サポートされている COBOL コンパイラーが使用可能であっても、例えば File Manager サポートからの依頼があったときなどに、IBM® COBOL コンパイラーを使用することがあります。

サポートされる COBOL コンパイラーの使用については、サポートされる COBOL コンパイラーの使用を参照してください。File Manager の内部 COBOL コンパイラーの使用については、File Manager COBOL コンパイラーの使用を参照してください。

SHOWCOB コマンドを使用して、File Manager が内部 COBOL コンパイラーを使用しているか、別のコンパイラーを使用しているかを確認します。

• バッチの場合、次の制御ステートメントを使用して、File Manager バッチ・ジョブを実行依頼します。

  $$FILEM SHOWCOB

  ライセンス交付を受けた、サポートされる COBOL コンパイラーが File Manager で使用可能な場合は、ジョブの出力は次のようになります。

  FMN0024I The Customer Licensed COBOL Compiler will be used.

  File Manager が独自の COBOL コンパイラーを使用している場合、ジョブの出力は次のようになります。

  FMN0023I The File Manager supplied COBOL Compiler will be used

• ISPF のもとで、いずれかの File Manager コマンド行に SHOWCOB と入力します。ライセンス交付を受けた、サポートされる COBOL コンパイラーが File Manager で使用可能な場合は、次のメッセージが表示されます:

  Using Licensed COBOL

  File Manager が独自の COBOL コンパイラーを使用している場合、次のメッセージが表示されます:

  The File Manager supplied COBOL Compiler will be used

COBOL コンパイラーは、ライセンス交付を受けた、サポートされるコンパイラーである必要があります。ライセンス交付を受けているが、サポートされないコンパイラー (例えば、VS COBOL II のライセンス交付バージョン) の場合でも、次のメッセージ「Using Licensed COBOL」が表示されます。しかし、コピーブックのコンパイルは失敗します。