Criteria set update (基準セットの更新) (ICU)
ICU (IMS Criteria set Update) (IMS 基準セットの更新) 関数を使用すると、バッチ処理で基準セットを更新することができます。
- 目的
- このユーティリティーを使用すると、以下を行うことができます。
- 1 つ以上の基準セットを更新します。
- 既存の基準セットを基にして基準セットを作成します。
- 使用上の注意
- 処理のために選択した基準セットは、元のテンプレート・メンバー名またはマスクの指定によってフィルタリングすることができます。
- 関連機能
- ITU
- IMS Template Update (IMS テンプレートの更新)
- IVU
- IMS Views Update (IMS ビューの更新)
- INPUT=ddname
- ユーティリティーが処理する基準セットを含むデータ・セットの DD ステートメントを指定します。PDS(E)、連結された PDS(E)、または順次データ・セットを指定することができます。INPUT パラメーターおよび DSNIN パラメーターを指定しない場合は、デフォルト DD 名の DDIN が使用されます。OUTPUT パラメーターおよび DSNOUT パラメーターが指定されていない場合、ユーティリティーは、指定されたデータ・セットまたは指定された順次データ・セットの、選択されたメンバーを更新します。
- DSNIN=dsname
- ユーティリティーが処理する基準セット (複数可) を含んでいるデータ・セットの名前。
- MEMBER=member_in
- 入力基準データ・セットが PDS(E)、または連結された PDS(E) である場合に、ユーティリティーが処理するデータ・セットのメンバーを指定します。メンバー名 (ユーティリティーが処理するメンバーが 1 つのみの場合)、または入力基準データ・セットの 1 つ以上のメンバーを示すメンバー名パターンを指定することができます。
メンバー名パターンは、メンバー名に有効な任意の文字と 2 つの特殊パターン文字 (アスタリスク (*) およびパーセント記号 (%)) から構成することができます。
- *
- 任意の数の文字を表します。必要な数のアスタリスクを、メンバー名パターンの任意の場所に使用することができます。例えば、メンバー名パターンとして
*d*を入力すれば、名前に「d」が含まれる、PDS 内のすべてのメンバーが処理されます。 - %
- 単一文字を表すプレースホルダー文字。パーセント記号は、メンバー名パターンの任意の場所に必要な数だけ指定できます。例えば、メンバー名パターンとして
%%%%を入力すれば、名前の長さが 4 文字である、PDS 内のすべてのメンバーが処理されます。
データ・セットが PDS(E) ではない場合、member_in は無視されます。
- MEMSTART=startstring
- 組み込まれるメンバー名の範囲の開始を指定するために使用されます。MEMSTART が指定されたが MEMEND は省略された場合、PDS(E) 内の startstring 値以降の全メンバーが組み込まれます。startstring では、MEMBER キーワードの member-in パラメーターに関して、ワイルドカードを含め、同じ値を持つことができます。
- MEMEND=endstring
- 組み込まれるメンバー名の範囲の終了を指定するために使用されます。MEMEND が指定されたが MEMSTART は省略された場合、PDS(E) 内の endstring 値までの全メンバーが組み込まれます。endstring では、MEMBER キーワードの member_in パラメーターに関して、ワイルドカードを含め、同じ値を持つことができます。
- XMEMBERS
- MEMSTART、MEMEND、および MEMBER オプションを使用して、処理するライブラリー・メンバーから除外し、それ以外が選択される方法を提供します。
- xmem_filter
- 処理から除外する 1 つ以上のメンバーを識別するメンバー名フィルター。フィルターには、複数のメンバーを表すメンバー名パターンを指定できます。
小文字を含むメンバー名フィルターを指定するには、
c'string'形式で文字ストリングを使用します。フィルター値は、x'hex-digits'形式で 16 進ストリングとして指定することもできます。
- MEMLIST
- メンバー名のリストと、オプションで、関連付けられる出力基準セット名を指定できます。関連付けられる基準セット名を指定しないと、FM/IMS は、入力メンバー名、または MEMOUT マスク memmask によって識別される名前を使用します。
- member_n
- 処理されるメンバーの名前。総称名マスクは使用できます。
- criteria_n
- 出力データ・セットにコピーされた後の基準セットの名前。指定されない場合、出力基準セットは名前変更されません。
- OUTPUT=ddname
- 更新済みの基準セットを保管するデータ・セットの DD ステートメントを指定します。指定するデータ・セットは、PDS(E) または順次データ・セットである必要があります。このパラメーターは、連結データ・セットをサポートしません。OUTPUT パラメーターと DSNOUT パラメーターが指定されていない場合、ユーティリティーは、更新済みの基準セットを、INPUT パラメーターまたは DSNIN パラメーターで指定されたデータ・セットに保管します。
- DSNOUT=dsname
- 更新済み基準セットを保管するデータ・セットの名前を指定します。指定するデータ・セットは、PDS(E) または順次データ・セットである必要があります。PDS(E) である場合、以下のようにして、このデータ・セットをさらに修飾することができます。
- (member-out)
- member-out は、更新済み基準セットを保管する、指定された PDS(E) のメンバーです。
- MEMOUT=memmask
- 多数の入力メンバーが指定されている場合、 出力基準セットにメンバー名パターンを指定することができます。 これにより、作成時に基準セットを名前変更することができます。メンバー名パターンは、メンバー名に有効な任意の文字と、アスタリスク (*) およびパーセント記号 (%) の 2 つの特殊パターン文字で構成することができます。
- アスタリスク (*)
- アスタリスクは、変更がない複数の文字を表すプレースホルダー文字です。マスクに指定するアスタリスクは、1 つのみにしてください。2 つ目以降のアスタリスク文字は、パーセント記号として扱われます。例えば、次のように入力するとします。
ABC*名前変更後のメンバーはすべて ABC で始まり、その後に、古いメンバー名の残りが続きます。
- パーセント記号 (%)
- パーセント記号は、変更がない単一文字を表すプレースホルダー文字です。パーセント記号は、メンバー名の任意の場所に必要な数だけ指定できます。例えば、次のように入力するとします。
名前変更後のメンバーの最初の 3 文字は変わらず、4 文字目が文字「A」に置き換えられ、古いメンバー名の残りは変更されません。%%%A*
- REPLACE
- FM/IMS が、出力 PDS(E) の同名基準セットを置き換えるかどうかを指定します。
- NO
- 出力 PDS(E) の同名基準セットを置き換えません。
- YES
- 出力 PDS(E) の同名基準セットを置き換えます。
- NOUPDATE
- FM/IMS が更新をデータ・セットに書き戻すかどうかを指定します。
- NO
- 更新をデータ・セットに書き戻します。
- YES
- 更新をデータ・セットに書き戻しません。
- FORCE
- ビューの作成元であったテンプレートが変更されなかった場合に、FM/IMS が基準セットを更新するかどうかを指定します。
- NO
- 基準セットの作成元であったテンプレートが変更されない場合、更新は行われません。
- YES
- FM/IMS 基準セットの作成元であったテンプレートに変更が行われなくても、基準セットを更新します。
- TEMPLATE
- このパラメーターが指定されると、ユーティリティーによって、処理される基準セットが、このパラメーターで指定するテンプレートから作成される基準セットに限定されます。テンプレート・メンバー名およびテンプレート・メンバー・パターンを含むリストを指定することができます。基準セットは、リストで指定されたテンプレート・メンバー、またはリストで指定されたテンプレート・メンバー・パターンと一致するテンプレート・メンバーのいずれかから作成される場合にのみ処理されます。
- member_n
- テンプレート・メンバー名またはテンプレート・メンバー・パターン。
- TPLIST
- このパラメーターが選択された場合、(各基準セットで参照されるテンプレートではなく) 指定されたデータ・セット内のテンプレートを使用して 基準セットを更新し、更新が正常終了した場合、ユーティリティーによって、基準セット内のテンプレート・データ・セット名が、 ユーティリティーが使用したテンプレートを含むデータ・セットの名前に変更されます。
- dsn_n
- ユーティリティーが使用するテンプレート・データ・セットの名前。総称名マスクは使用できません。
バッチ例
以下の例では、基準セットが更新され、セグメントが DBD から除去されます。
//FMBAT EXEC PGM=FMNIMS
//STEPLIB DD DSN=FMN.SFMNMOD1,DISP=SHR
//SYSPRINT DD SYSOUT=*
//IDIOPTS DD DSN=FMN.IDIOPTS,DISP=SHR
//FMNIMSIN DD *
$$FILEM ICU DSNIN=FMN.IMS.IVP.CRITERIA,
$$FILEM MEMBER=DJ1E*,
$$FILEM MEMLIST=(DJ1ESS),
$$FILEM TPLIST=(FMN.IMS.IVP.TEMPLATE.LESS),
$$FILEM DSNOUT=FMN.IMS.IVP.CRITERIA.LESS,
$$FILEM REPLACE=YES
更新報告書
Update report
IBM File Manager for z/OS IMS Component
Template Update Report
Template New name Type Status
-------------------------------------------------------------------------------
DJ1ESS Criteria Replaced
FMN1494I 1 members read 0 Updated 1 Not changed 1 Replaced 0 Errors
報告書のフィールド
- テンプレート
- これは、基準セットの名前です。
- Lib
- 複数の入力ライブラリーがある場合、この列には、基準セットの作成元のライブラリー番号が表示されます。この列は、複数の基準セット入力ライブラリーがある場合にのみ存在します。
- New name (新しい名前)
- これは、更新処理中に基準セットが名前変更された場合の、新規出力基準セット名です。
- 状況
- 状況表 (バッチの更新状況とアクション を参照) の値。