順次従属セグメントを持つ DEDB データベースの抽出およびロード
順次従属 (SDEP) セグメントは、DEDB 領域の順次従属部分に、ルートまたはそのルートを含む 作業単位 (UOW) に関係なく挿入され、日時順に保管されます。続いて、SDEP セグメントは、DL/I 呼び出しによって 後入れ先出し法 (LIFO) の順序で取り出されます。したがって、1 つのルートの下にある順次従属セグメントを表示するときは、 挿入されたときと順序が逆になります。
以下は、2 つの異なるルートの下に 6 つの SDEP セグメントを挿入した場合のデータベースの例です。
CUSTROOT ..00000001 CUSTROOT SEGMENT
CUSDEPSG .. 5TH SEGMENT INSERTED
CUSDEPSG .. 4TH SEGMENT INSERTED
CUSDEPSG .. 1ST SEGMENT INSERTED
CUSTROOT ..00000010 CUSTROOT SEGMENT
CUSDEPSG .. 6TH SEGMENT INSERTED
CUSDEPSG .. 3RD SEGMENT INSERTED
CUSDEPSG .. 2ND SEGMENT INSERTED
SDEP セグメントの設計では、SDEP セグメントを挿入するとき、 または高速機能の順次従属スキャン・ユーティリティーまたは 順次従属削除ユーティリティーを使用して SDEP セグメントを処理するときにときに、 パフォーマンスが良くなります。ただし、DL/I 呼び出しを使用して順次従属セグメントを読み取る場合は、処理が遅くなります。
以下は、順次スキャン・ユーティリティーを使用した結果の例です。
1ST SEGMENT INSERTED
2ND SEGMENT INSERTED
3RD SEGMENT INSERTED
4TH SEGMENT INSERTED
5TH SEGMENT INSERTED
6TH SEGMENT INSERTED
SDEP セグメントは、そのルート・セグメントを削除するか、 または IMS 高速機能順次従属削除ユーティリティーを使用しないと、削除できません。IMS では、順次従属セグメントの挿入のみを 許可し、置換は許可していないため、SDEP セグメントを持つ DEDB データベースを ロードする際には、セグメントを重複して作成しないよう注意が必要です。
SDEP セグメントの重複を避けるには、高速機能順次従属削除ユーティリティーを実行して、 既存の SDEP を削除します。このユーティリティーを実行する際には、以下の点を考慮する必要があります。
- このユーティリティーを実行する前に、高速機能順次従属スキャン・ユーティリティーを実行して、 削除する SDEP を読み取りたい場合があります。
- 順次従属削除ユーティリティーは、一番古くに挿入された SDEP から、 指定されたポイントまでの SDEP を除去します。ルート・セグメントの順次従属セグメントを個々に指定する方法がないため、 他のユーザーのデータを削除してしまわないように注意してください。
注: 高速機能の順次従属スキャン・ユーティリティーおよび順次従属削除ユーティリティー について詳しくは、 「IMS ユーティリティー解説書: データベース管理プログラムおよびトランザクション管理プログラム」 を参照してください。