異なるアクセス・モードについて

データベースへのアクセスは、データベースがオンライン・システム上に 割り振られているときは、BMP モードで行います。BMP モードでは、ライブ実稼働環境に適した、厳密な制御が行われます。例えば、アクセスできるのは、 ご使用の IMS サブシステムに定義されているデータベース・データ・セットのみです。行った変更は IMS オンライン・ログ・データ・セットに記録され、IMS は、セグメント・データへのマルチユーザー・アクセス や自動バックアウトなどを、必要に応じて制御します。

BMP モードで実行しているときには、静的 PSB または動的 PSB を使用した データベースへのアクセスを選択することができます。静的 PSB では、使用可能なセグメントについての制御や、使用可能セグメントで実行できる「Browse (ブラウズ)」または「Edit (編集)」などの処理オプションについての制御を提供します。一般に、ライブ実稼働環境でデータの更新を行う エンド・ユーザーは、静的 PSB を使用した BMP モードで データベースにアクセスします。

また、ご使用のサイトのインストール・システムが、BMP モードでの動的 PSB を使用した アクセスが可能であるようセットアップされている場合には、このタイプのアクセスを行うこともできます。この組み合わせによってライブ・データに対する全アクセス権限が付与されることになるため、 サイトによっては、このタイプのアクセスを使用可能にすることを選択しない場合もあります。動的 PSB は、指定された DBD から FM/IMS によって生成され、データベース内のすべてのセグメントへの「Read (読み取り)」および「Update (更新)」の両方のアクセスが許可されます (「ブラウズ (Browse)」の場合は PROCOPT=G または GO、「編集 (Edit)」の場合は PROCOPT=A)。このタイプのアクセスは、IMS サブシステム全体をオフラインにすることなく、 ライブ・データに対して重大な変更を行う必要がある データベース管理者に必要な場合があります。

注: BMP モードでの動的 PSB の使用を可能にするには、 「カスタマイズ・ガイド」で説明しているセットアップ・プロセスに従って、FM/IMS システム管理者がセットアップを行っている必要があります。

データベースへのアクセスは、データベースがオフラインになっているときには、DLI モードで 行います。DLI モードでは、アクセスするデータ・セットを指定する必要があり、 セキュリティーはそのデータ・セット・レベルで制御されます。すなわち、 データ・セットへのアクセスを ISPF を介して行った場合は、DLI モードで FM/IMS を介してデータ・セットにアクセスすることができます。これらのデータ・セットは、ユーザーの TSO アドレス・スペースに割り振られます。このタイプのアクセスは一般に、開発者によって使用されます。DLI モードでは、通常、単一ユーザーにアクセス権が付与されますが、IRLM オプションを オンに設定することで (IMS サブシステム定義に従って)、ほかのユーザーと データベースを共用することができます。

DLI モードでは、静的 PSB または動的 PSB を使用することができます。静的 PSB では、BMP モードで提供されるのと同じ制御の手段が DLI モードでも 提供されます。DLI モードで動的 PSB を使用するには、インストール時の特別なセットアップは不要で、指定したデータ・セットへの全アクセス権限を持つことが許されます。

注: また、「DLI Mode Options (DLI モード・オプション)」パネル (オプション 0.6.4) または「BMP Mode Options (BMP モード・オプション)」パネル (オプション 0.6.6) で、PROCOPT 設定 (通常の読み取りの場合は PROCOPT=G、保全性なしの読み取りの場合は PROCOPT=GO) を変更することにより、ブラウズ、抽出、印刷、およびバッチ・ブラウズ関数で提供される読み取りのタイプを制御することもできます。

G に設定すると、データの読み取り時に、データベースの読み取りロック が設定されてから解除されるため、常に完全に更新されたデータベース・レコード を読み取るようになります。

GO に設定すると、ロックは設定されません。その結果、内部的に 矛盾したセグメント (セグメントのさまざまな部分が 2 つの別の作業単位によって 更新される) が発生します。

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