オプション

オプションを使用して、Fault Analyzer による出力を制御できます。例えば、次のようなオプションがあります。
  • 障害分析レポート内容の変更。
  • 異常終了時の Fault Analyzer のアクションの変更。

処理のほとんどの段階においてオプションを提供できます。オプションが現行の処理モードに関係ない場合 (例えば、バッチ再分析中に Exclude オプションを設定しようとした場合)、これは無視されます。この場合、Fault Analyzer は不要な警告メッセージを作成することはありません。

オプションは以下の優先順位で設定または変更できます。

  1. Fault Analyzer が提供する製品のデフォルト。
  2. SMP/E USERMOD。

    詳しくは、「USERMOD を使用した Fault Analyzer のカスタマイズ」を参照してください。

  3. IBM Application Delivery Foundation for z/OS (ADFz) Common Components IPVOPTLM 構成オプション・モジュール。

    Fault Analyzer では、IPVOPTLM 構成オプション・モジュールが存在する必要はありません。存在する場合、IDIOPTLM 構成オプション・モジュールで NOIPVOPT 値が 1 に設定されていない限り、Fault Analyzer により処理されます。IBM Application Delivery Foundation for z/OS Common Components オプションを無視 (NOIPVOPT) を参照してください。

    IPVOPTLM 構成オプション・モジュールの詳細については、『IBM Application Delivery Foundation for z/OS Common Components: カスタマイズ・ガイドおよびユーザー・ガイド』を参照してください。

  4. ADFz Common Components IPVCNF00 parmlib メンバーに指定されたインストール・システム全般のデフォルト。

    Fault Analyzer では、IPVCNF00 parmlib メンバーが存在する必要はありません。存在する場合、IDIOPTLM 構成オプション・モジュールで NOIPVOPT 値が 1 に設定されていない限り、Fault Analyzer により処理されます。詳しくは、IBM Application Delivery Foundation for z/OS Common Components オプションを無視 (NOIPVOPT)を参照してください。

    IPVCNF00 parmlib メンバーについては、『IBM Application Delivery Foundation for z/OS Common Components: カスタマイズ・ガイドおよびユーザー・ガイド』を参照してください。

  5. 構成オプション・モジュール IDIOPTLM

    詳しくは、「Fault Analyzer 構成オプション・モジュールを使用した IDIOPTLM のカスタマイズ」を参照してください。

  6. ユーザー・オプション・モジュール IDICNFUM で検索されるオプション。

    このモジュールはリアルタイム分析にのみ使用でき、検出された場合はステップ 7 を省略します。

    詳しくは、「ユーザー・オプション・モジュール IDICNFUM」を参照してください。

  7. parmlib のメンバー IDICNFxx に指定されたインストール・システム全般のデフォルト。

    parmlib メンバーは、ユーザー・オプション・モジュールがステップ 6 で 検出されなかった場合のみ、読み取られます。

    詳しくは、「parmlib メンバー IDICNFxx」を参照してください。

  8. _IDI_OPTSFILE 環境変数を使用してユーザー・オプション・ファイルに指定されたオプション。

    検出された場合は、ステップ 9を置換してください。

    詳しくは、「_IDI_OPTSFILE 環境変数」を参照してください。

  9. IDIOPTS DDname を使用してユーザー・オプション・ファイルに指定されたオプション。

    ユーザー・オプション・ファイルがステップ 8 で 検出されなかった場合のみ、読み取られます。

    詳しくは、「User options file IDIOPTS」を参照してください。

  10. バッチ再分析を実行する際に JCL EXEC ステートメントの PARM フィールドに指定されたオプション。

    詳しくは、「JCL EXEC ステートメント PARM フィールド」を参照してください。

  11. _IDI_OPTS 環境変数を介して提供されるオプション。

    詳しくは、「_IDI_OPTS 環境変数」を参照してください。

  12. 分析制御ユーザー出口を介して設定されるオプション。

    詳しくは、「分析制御ユーザー出口」を参照してください。

  13. End Processing ユーザー出口での EPC データ域フィールドの設定値。有効な RetainDump および MaxMinidumpPages オプションを事実上オーバーライドする可能性があります。

    詳しくは、「終了処理ユーザー出口」を参照してください。

オプションを指定しない場合は、製品のデフォルト (各オプションの構文図に示す) が使用されるか、あるいは値が指定されません。

オプションによっては、1 つの値しか保存できないものがあります。このようなオプションの複数のインスタンスが指定された場合、最後に現れたインスタンスのみが有効となります。例えば、次のように指定された場合、
PARM='Detail(LONG) Detail(SHORT)'
Detail(SHORT) がアクティブになります。

複数の値を適用できるオプションが、いくつかあります。例えば、DataSets、Exits、Include、および Exclude オプションがあります。これらが情報をどのように累積するかは、各オプションの項に説明されています。

オプションを指定するときは、以下の構文規則が適用されます。
  • 列 1 から 71 のみが処理されます。
  • オプションは行内の任意の位置に指定できます。1 列目から開始する必要はありません。
  • ブランクまたはコンマを区切り文字として使用できます。
  • オプションは、任意の行数にまたがって指定できますが、JCL EXEC ステートメントの PARM フィールドに指定する際は、z/OS® による 100 文字以内という制限があります。
  • 複数行にまたがりオプション値が続く場合 (例えば、DataSets(IDIJAVA(...)) オプションを使用した長い HFS パス名の指定)、次のいずれかがサポートされます。
    • 列 71 を含むそこまでの値を指定し、次の行の列 1 から開始します。
    • 続く行の終わりにオプション値の継続文字「+」を指定します。プラス記号の前に 1 文字以上の空白が必要です。正符号を使用して継続する引用符で囲まれた値は、引用符で囲まれた値の各部分で指定する必要があります。
    例:
    DataSets(IDIJAVA('/this/might/be/a/really/long' +
                              '/path/name'))
  • オプション名およびキーワード・パラメーターでは大文字と小文字は区別されません。特定のオプションで明示的に言及された場合を除き、オプション値も大文字と小文字は区別されません。
  • コメントは任意の位置に指定でき、ネストすることもできます。文字 /* がコメントの開始を、*/ が終了を示します。