ステップ 1.検証中に使用される Db2® オブジェクトの定義

FM/Db2 検証の最初のステップは、使用される Db2® オブジェクトを定義することです。

サンプル・ライブラリーから IVP メンバーのコピーを取ります。IVP データベースが作成される Db2® システムと Db2® バージョンが一致しているサンプル・メンバーを選択します。例:
FMN2VER  (for Db2 version 12 and version 13 systems)
注: この章の図は、Db2® バージョン 12 システムのものです。それ以降のバージョンの Db2® システムに対して IVP を実行する場合、Db2® オブジェクトの名前が若干異なることがあります。

サンプルの上部にある指示に従います。以下の値を確認して、場合によっては変更する必要があります。

SG name
これを、選択する Db2® ストレージ・グループの名前に変更します。既存の Db2® ストレージ・グループ名を使用できます。そのためには、SG_name を既存のストレージ・グループ名に変更して、CREATE STOGROUP ステートメントをコメント化します。既存の Db2® ストレージ・グループ名を使用する場合は、Vol_list および DB2_VCAT_name のカスタマイズをスキップできます。
Vol_list
必要に応じて、これを有効なディスク・ボリューム名のリストに変更します。
DB2_VCAT名
これを、適切な Db2® システムの Db2® ユーザー・データ・セットに使用される VCAT 名に変更します。

DDL ステートメントを実行するには、以下のようにします。

  1. FM/Db2 へのアクセスと使用が可能な TSO ユーザー ID でログオンします。
  2. FM/Db2 を始動します。
    • FM/Db2 のオプションを ISPF の基本オプション・メニューに追加した場合 (ISPF メニューへの FM/Db2 の追加を参照)、このオプション値を入力して、Enter キーを押します。例えば、FM/Db2FD を割り当てた場合は、「FD」と入力して、Enter キーを押します。
    • FM/Db2 を ISPF コマンド・テーブルに定義した場合 (ISPF コマンド・テーブルへの FM/Db2 の定義を参照) は、いずれかの ISPF コマンド行に FD コマンドを入力して FM/Db2 を始動できることを確認してください。
  3. 前に Db2® サブシステムを選択済みである場合は、基本オプション・メニューが直ちに表示されます。

    初めて FM/Db2 を使用する場合:

    • 著作権のパネルが表示されます。パネルに表示されたテキストを読んでから、取り消しキー (PF12) を押します。これ以降のセッションでは、このパネルは自動的には表示されません。
    • FMN2SSDM マクロでカスタマイズした Db2® サブシステムが表示されている Db2 Subsystem Selectionメニューが表示されます。使用したい、あるいは FM/Db2 IVP を実行したい Db2® サブシステムを選択して、Enter キーを押し、FM/Db2 基本オプション・メニューを表示します。
  4. コマンド行に VER を入力して、FM/Db2 のリリース・レベルと PTF レベルを表示します。例えば下記の情報を示すパネルが表示されます。
    IBM File Manager for z/OS Version 15 Release 1 Modification 5
    Db2 Component
    (not APF authorized)
    
    Service Levels of installed components
    
                 Base       IMS        Db2        CICS
    English      -NONE-     -NONE-     -NONE-     -NONE-
    • ISPF のもとでは FM/Db2 を APF 許可で実行できないので、File Manager を APF 許可にしたとしても、ここでは File Manager は常に「APF not authorized」として表示されます。
    • 初めて File Manager をインストールする場合、それぞれのコンポーネントに対して「-NONE-」が表示されます。その後で File Manager にサービスを適用すると、PTF 番号が表示され、インストールした各コンポーネントの PTF レベルが示されます。インストールしていないコンポーネントはまったく表示されません。

      FM/Db2 の日本語コンポーネントをインストールした場合、別の行が表示され、そのコンポーネントのサービス・レベルが示されます。

  5. FM/Db2 メインメニュー・パネルで「0.0.2」と入力して Enter キーを押すことにより、FM/Db2 システム・オプションを選択します。「FM/Db2 System Options (システム・オプション)」パネル を参照してください。以下の点を確認してください。
    • 「Translate Db2® object names (Db2 オブジェクト名の変換)」オプションが選択されていない
    • Translate input SQL statements (入力 SQL ステートメントの変換) オプションが選択されていない
  6. PF3 を押して、FM/Db2 メインメニューに戻ります。
    1. FM/Db2 System Options (システム・オプション)」パネル
      Process   Options   Utilities   Help
     ──────────────────────────────────────────────────────────────────────────────
     FM/Db2 (DFF2)          FM/Db2 System Options (1 of 4)          Global Settings
     Command ===>                                                                  
    
     Uppercase Translation:
        Enter "/" to select option
           Translate Db2 object names
           Translate input SQL statements
    
     Encapsulation of SQL Identifiers in Double Quotes:
        Use double quotes
        3  1. For Db2 SQL reserved words
           2. For IBM and Db2 SQL reserved words
           3. Always
    
     More Options:
        Enter "/" to select option
        /  Arbitrary select statements, time display format, template creation
        /  CCSID warning option
        /  Editor choice for viewing output data, members
    
      F1=Help      F2=Split     F3=Exit      F7=Backward  F8=Forward   F9=Swap
     F11=NxtPage  F12=Cancel
    
  7. FM/Db2 メインメニュー・パネルで「4.4」と入力して Enter キーを押し、SQL の編集/実行 (データ・セット) 機能を選択します。

    「Edit/Execute SQL (Data Set) (SQL の編集/実行 (データ・セット))」パネル を参照してください。

    「Edit/Execute SQL (Data Set) (SQL の編集/実行 (データ・セット))」パネル に示すように、データ・セット名、メンバー名、および実行オプションを入力します。データ・セットおよびメンバーの名前を変更して、FMN2VER サンプルの変更済みコピーが入っているデータ・セットとメンバーの名前を反映させます。

    2. 「Edit/Execute SQL (Data Set) (SQL の編集/実行 (データ・セット))」パネル
      Process   Options   Utilities   Help
     ──────────────────────────────────────────────────────────────────────────────
     FM/Db2 (DFF2)            Edit/Execute SQL (Data Set)
     Command ===>                                                                  
    
     Input Data Set:
        Data set name . . . 'FMN.V15R1M5.IVP'                             
        Member  . . . . . . FMN2VER
        Volume  . . . . . .       
    
     SELECT statement options:
        Row count . . . . . ALL            Number of rows to browse
    
     Processing Options:
        Execution options                  Enter "/" to select option
        1    First column                  /  Edit data set
        72   Last column                   /  Execute SQL from data set
        --   Comment chars                    Re-edit data set after execution
    
    
    
    
      F1=Help      F2=Split     F3=Exit      F7=Backward  F8=Forward   F9=Swap
     F12=Cancel
    
  8. Enter キーを押して、サンプル DDL を編集します。必要な変更を行った後、PF3 を押して DDL ステートメントを実行します。

    DDL サンプルが正常に実行されると、2 つの SQL 警告メッセージが表示されます。「SQL 警告」パネル (1) および 「SQL 警告」パネル (2) を参照してください。これらは予期される警告です。実行を続行するには、Enter キーを押します。

    3. 「SQL 警告」パネル (1)
      Process   Options   Utilities   Help
     ─ ┌───────────────────────── SQL Warning Encountered ─────────────────────────┐
     F | Command ===>                                                              |
     C |                                                                           |
       |    SQLCODE : 162                            DSNTIAR CODE :  0             |
     I |                                                                           |
       |  DSNT404I SQLCODE = 162, WARNING:  TABLE SPACE FMN0IVD.FMN0IVSD HAS BEEN  |
       |           PLACED IN CHECK PENDING                                         |
       |  DSNT418I SQLSTATE   = 01514 SQLSTATE RETURN CODE                         |
       |  DSNT415I SQLERRP    = DSNXICRC SQL PROCEDURE DETECTING ERROR             |
     S |  DSNT416I SQLERRD    = 20  0  0  ─1  0  0 SQL DIAGNOSTIC INFORMATION      |
       |  DSNT416I SQLERRD    = X'00000014'  X'00000000'  X'00000000'              |
       |           X'FFFFFFFF'  X'00000000'  X'00000000' SQL DIAGNOSTIC            |
     P |           INFORMATION                                                     |
       |                                                                           |
       |    SQL Statement : ALTER TABLE FMN0USR."Department─Information" FOREIGN   |
       |  KEY "Department must have Admin" ("Administration Department") REFERENC  |
       | ES FMN0USR."Department─Information" ON DELETE CASCADE                     |
       |                                                                           |
       |                                                                           |
       |  F1=Help       F2=Split      F3=Exit       F5=SQL        F7=Backward      |
       |  F8=Forward    F9=Swap      F12=Cancel                                    |
       └───────────────────────────────────────────────────────────────────────────┘
     F12=Cancel
    
    4. 「SQL 警告」パネル (2)
      Process   Options   Utilities   Help
     ─ ┌───────────────────────── SQL Warning Encountered ─────────────────────────┐
     F | Command ===>                                                              |
     C |                                                                           |
       |    SQLCODE : 162                            DSNTIAR CODE :  0             |
     I |                                                                           |
       |  DSNT404I SQLCODE = 162, WARNING:  TABLE SPACE FMN0IVD.FMN0IVSD HAS BEEN  |
       |           PLACED IN CHECK PENDING                                         |
       |  DSNT418I SQLSTATE   = 01514 SQLSTATE RETURN CODE                         |
       |  DSNT415I SQLERRP    = DSNXICRC SQL PROCEDURE DETECTING ERROR             |
     S |  DSNT416I SQLERRD    = 20  0  0  ─1  0  0 SQL DIAGNOSTIC INFORMATION      |
       |  DSNT416I SQLERRD    = X'00000014'  X'00000000'  X'00000000'              |
       |           X'FFFFFFFF'  X'00000000'  X'00000000' SQL DIAGNOSTIC            |
     P |           INFORMATION                                                     |
       |                                                                           |
       |    SQL Statement : ALTER TABLE FMN0USR."Department─Information" FOREIGN   |
       |  KEY "Manager must be Employee" ("Manager Employee Number") REFERENCES F  |
       | MN9USR."Employee─Detail" ON DELETE SET NULL                               |
       |                                                                           |
       |                                                                           |
       |  F1=Help       F2=Split      F3=Exit       F5=SQL        F7=Backward      |
       |  F8=Forward    F9=Swap      F12=Cancel                                    |
       └───────────────────────────────────────────────────────────────────────────┘
     F12=Cancel
    

    SQL が正常に実行されると、画面の下部にボックスが表示され、173 statements executed (173 のステートメントが実行されました) と示されます。

IVP のステップ 2.FMN2CHKx サンプル・ジョブの実行に進みます。