キー・ファイルを使用した部分的抽出

データベース・レコードのサブセットを抽出するときには、キー・ファイルを使用して、 抽出する各レコードのルート・セグメントを指定できます。FM/IMS は以下のすべてのセグメントを抽出します。
  • キー・ファイルで指定されたルート・キーを持つデータベース・レコード
  • 抽出される論理子セグメントの 1 つ以上の論理親を含むデータベース・レコード

キー・ファイルを使用した部分的抽出を実行する方法は、次の通りです。

  1. 「IMS Data (IMS データ)」パネルに、データベースのルート・セグメント・タイプを表示します。
    注: データベース階層内から任意のセグメント・タイプを使用できますが、 抽出されるキーは必ずルート・セグメントから取り出されます。
  2. キー・ファイルに抽出する最初のセグメント・インスタンスまでスクロールします。
  3. XKEY コマンドを発行します。FM/IMS は次の形式で順次キー・ファイルを作成します。
    userid.XKEY.Dyymmdd.Thhmmss.dbd-name

    このファイルには、現行セグメントからデータベースまでのルート・セグメント・キーのリストが含まれています。

  4. キー・ファイルを編集して、抽出したくないレコードのルート・キーを除去します。これは、ISPF エディターを使用すると手動で実行でき、IEB を使用するとプログラマチックに実行できます。
  5. 「Primary Option Menu (基本オプション・メニュー)」から「3 Utilities (ユーティリティー)」オプションを選択して、 次に「Utility Menu (ユーティリティー・メニュー)」から「3 Extract (抽出)」オプションを選択します。「Extract Entry (抽出項目の入力)」パネルが表示されます。
  6. 「Extract Entry (抽出項目の入力)」パネルのフィールドの多くが、「Browse Entry (ブラウズ項目の入力)」パネルにもあることに注意してください。両方のパネルに共通するフィールドに入力するには、抽出に使用する領域タイプと PSB タイプに応じて、以下の手順のいずれかに従います。
  7. 「Criteria usage (基準の使用)」フィールドに、 基準を使用しない抽出を選択するため「3」を入力します。
  8. 「Use key values (キー値の使用)」フィールドに「/」と入力してキー値ファイルを使用する抽出を選択します。
  9. 抽出ダイアログまたは抽出ジョブで抽出ファイルのテンプレートを作成する場合は、 「Create extract template (抽出テンプレートの作成)」フィールドに「/」と入力します。
  10. 順次従属 (SDEP) セグメントのある DEDB から抽出する場合で、 抽出された SDEP セグメントがデータベースにロードされ、 ロードされた SDEP セグメントをタイム・スタンプ順にすることが要求される場合に、 「SDEP in timestamp order (タイム・スタンプ順の SDEP)」フィールドに「/」と入力します。
  11. Enter キーを押して、入力したデータを処理します。パネルに入力した内容に応じて、これらのパネルの 1 つまたは複数が、リストされている順に表示される場合があります。
    • 「Subsystem Selection (サブシステム選択)」パネル
      • サブシステム名を入力しなかった場合、またはサブシステム名パターンを入力した場合に表示されます。
      • インストール時に FM/IMS 管理者によって定義された IMS サブシステムのリストが表示されます。
    • 「PSB Selection (PSB 選択)」パネル
      • PSB 名を入力しなかった場合、または PSB 名パターンを入力して「PSB type (PSB タイプ)」で「Static (静的)」を選択した場合に表示されます。
      • 指定されたサブシステムの PSB ライブラリー内の PSB のリストを表示します。
      サブシステムに固定の PSB ライブラリーがない場合、「PSB and DBD Data Sets (PSB および DBD データ・セット)」パネル (オプション 0.6.7) でサブシステムの PSB ライブラリーを指定します。サブシステムに固定の PSB ライブラリーがある場合、サブシステムの PSB ライブラリーは、インストール時に FM/IMS 管理者によって指定されます。
    • 「PCB Selection (PCB 選択)」パネル
      • 「PSB type (PSB タイプ)」で「Static (静的)」を選択し、以下のいずれかが当てはまる場合に表示されます。
        • データベース名が入力されておらず、指定された PSB にデータベースの PCB が複数存在する。または、
        • データベース名が入力されており、PSB にデータベースの PCB が複数存在する。または、
        • データベース名パターンが入力されており、PSB にそのパターンと名前が一致するデータベースの PCB が存在する。
      • 指定された PSB に PCB のリストを表示します。
    • 「Database Selection (データベース選択)」パネル
      • データベース名を入力しなかった場合、またはデータベース名パターンを入力して「PSB type (PSB タイプ)」で「Dynamic (動的)」を選択した場合に表示されます。
      • 指定されたサブシステムの DBD ライブラリー内の DBD のリストを表示します。
      サブシステムに固定の DBD ライブラリーがない場合は、「PSB and DBD Data Sets (PSB および DBD データ・セット)」パネル (オプション 0.6.7) でサブシステムの DBD ライブラリーを指定します。サブシステムに固定の DBD ライブラリーがある場合、サブシステムの DBD ライブラリーは、インストール時に FM/IMS 管理者によって指定されます。
    • 「AGN Selection (AGN 選択)」パネル
      • 以下のすべてが該当する場合に表示されます。
        • 「Region type (領域タイプ)」で「BMP」を選択した。
        • 指定したサブシステムは AGN を使用しており、その一部は FM/IMS インストール・オプション・モジュールにリストされている。
        • AGN 名を入力しなかったか、または AGN 名パターンを入力した。
      • FM/IMS インストール・オプション・モジュールにリストされているサブシステムの AGN を表示します。

      表示されている各選択パネルで、選択する項目の横の「Cmd」フィールドに「s」と入力し、Enter キーを押します。

  12. 「Region type (領域タイプ)」で「DLI」を選択し、「Skip DB data set panel (DB データ・セット・パネルのスキップ)」オプションを選択しなかった場合、 「Database Data Set Display (データベース・データ・セット表示)」パネルまたは「Database Data Set Specification (データベース・データ・セット指定)」パネルのいずれかが表示されます。
    • 「Database Data Set Display (データベース・データ・セット表示)」パネルは、HALDB であるデータベースまたは 動的割り振りのみとして定義されているサブシステムが「Extract Entry (抽出項目の入力)」パネルで選択された場合に表示されます。このパネルには、関数が使用するデータベース・データ・セットの名前が表示されます。リストされているデータベース・データ・セットが、関数が使用するデータベース・データ・セットであることを確認します。これらのデータ・セットの使用を確認し、ダイアログの次のパネルに進むには、Enter キーを押します。
    • 「Database Data Set Specification (データベース・データ・セット指定)」パネルは、HALDB ではないデータベースおよび 動的割り振りのみとして定義されていないサブシステムが「Extract Entry (抽出項目の入力)」パネルで選択された場合に表示されます。「Fetch DB dsnames from (DB DS 名の取り出し元)」オプションで「User profile (ユーザー・プロファイル)」を選択した場合、 ユーザー・プロファイルに保管されているデータ・セット名が表示されます。「Fetch DB dsnames from (DB DS 名取り出し元)」オプションで「DFSMDA members (DFSMDA メンバー)」を選択した場合、サブシステムの DFSMDA 動的振り割りメンバーで指定したデータ・セット名が表示されます。
      「Database Data Set Specification (データベース・データ・セット指定)」パネルは、 「Skip DB data set panel (DB データ・セット・パネルのスキップ)」オプションが選択されなかった場合に表示されます。また、 「Skip DB data set panel (DB データ・セット・パネルのスキップ)」オプションが選択され、以下のいずれかの条件が該当する場合にも表示されます。
      • FM/IMS が、ユーザー・プロファイルまたは DFSMDA メンバーから、必須のデータ・セット名すべてを取得することに失敗した。
      • 1 つまたは複数のデータベース・データ・セットが存在しない、またはデータ・セット編成が無効。

      表示されたデータ・セット名が、関数が使用するデータ・セット名でない場合、またはデータ・セット名が表示されていない場合は、関数が使用するデータ・セット名を入力し、Enter キーを押します。表示されたデータ・セット名の使用を確認し、ダイアログの次のパネルに進むには、もう一度 Enter キーを押します。

  13. 「Extract Options (抽出オプション)」パネルで、 「Key values (キー値)」フィールドにキー・ファイルの名前を指定し、Enter キーを押します。「To Data Set Specification (宛先データ・セット指定)」パネルが表示されます。
  14. 「To Data Set Specification (宛先データ・セット指定)」パネルで、抽出データを保管するデータ・セット名を指定します。これは順次ファイルである必要があります。
  15. 「Disposition (後処理)」を指定し、必要に応じて抽出ファイルの「Allocation parameters (割り振りパラメーター)」(データベースの完全コピーの作成を参照) を指定します。
  16. Enter キーを押します。FM/IMS は、ダイアログに指定したデータを使用して、印刷ジョブ用の JCL を生成します。ジョブを実行依頼する前に、この JCL を編集できます。JCL を実行依頼します。

JCL が実行依頼されると、FM/IMS によって、キー・ファイルが読み取られ、 それぞれのキーごとに、ルート・セグメントおよびそのすべての従属セグメントが抽出されます。