File Manager の概要

File Manager は、IBM® ライセンス・プログラムであり、多様なストレージ・メディアでの作業やデータの保守を行う手助けをします。

File Manager は、WebSphere MQ キュー・データ、z/OS® UNIX ファイル、CICS® ファイル、TS および TD キュー、ならびに QSAM および VSAM データ・セットに対する、実動および開発のための論理的なファイル操作の機能を提供します。VSAM データ・セットには、ESDS、 KSDS、 RRDS および VRRDS が含まれます。File Manager は、アプリケーション・プログラマーおよびシステム・プログラマーに、データとファイルに対する、アクセス、表示、編集、検索、コピー、保守、修正、マイグレーション、印刷および管理を行う機能を提供します。テンプレートワークベンチを使用すると、ユーザー(特にアプリケーションプログラマー)は、COBOL、PL / I、または高水準アセンブラのコピーブックの定義に基づいて上記のファイルに格納されているデータをフォーマットしたり、データフォーマットを動的に定義したりできます。この機能に加えて、プログラマーがテーブル形式と単一レコード形式の両方でデータを表示できるようにする対話型インターフェースがあります。さらに、データの選択は、プログラマーが簡単に調整できる単純なREXXのような条件を使用して実行できます。データを操作するためにオンラインで利用できるすべての機能は、バッチジョブにも適用できます。

File Manager の機能に、いくつかの方法でアクセスできます。
  • ISPF または CICS® アプリケーションとしてフルスクリーン・モードで。
  • Eclipse プラグインを使用して。
  • ルーチン・タスクの場合、制御ステートメントを使用し、バッチ・ジョブで File Manager を使用することができます。

File Manager は 31 ビット・アドレッシングを使用しています。これは多文化サポートに使用可能であり、必要な場合は変換できます。File Manager はサービス指向アーキテクチャー (SOA) をサポートし、これによってファイルからの XML データの生成が可能です。

FM/Db2

この機能を次の方法で Db2® 環境に拡張したのが、File Manager Db2® コンポーネントです。
  • File Manager のエディター機能を拡張して Db2® データに適用します。
  • ISPF オブジェクト・リスト・ユーティリティーを拡張して Db2® データに適用します。
  • File Manager のデータ作成機能を拡張して Db2® データに適用します。
  • File Manager のデータ・コピー機能を拡張して Db2® データをソースとしてもターゲットとしても使用できるようにします。
  • File Manager のテンプレート処理を Db2® 環境に拡張します。
  • 既存のプランおよび組み込みソース・コードの両方について SQL 分析機能を提供します。
  • SQL を知らなくても使用できるよう SQL ステートメント生成への簡単なインターフェースを提供します。
  • 選択された Db2® ユーティリティーについて、ユーザーがそれらのユーティリティーの構文を知らなくても JCL および Db2® 制御ステートメントを生成できるインターフェースを提供します。

FM/IMS

また、この機能を拡張して IMS データベースをサポートするのが、File Manager IMS コンポーネントです。FM/IMS には、 以下のような、データベースの編集およびブラウズ機能があります。
  • フルスクリーン ISPF パネルで IMS データベース内のデータを表示および編集する機能
  • 複数のセグメントまたは単一のセグメントを 1 つの画面に表示
  • フォーマットされたセグメント表示(COBOLまたはPL / Iデータ構造のコンテキストで)
  • 単一セグメントタイプのデータのフォーマットされた表形式の表示
  • 選択可能なセグメント表示(セグメントキーまたはセグメントコンテンツ、あるいはその両方に基づいて表示するセグメントを選択します)
  • 選択可能なフィールド表示(表示するフィールドとその順序を選択してください)
  • 書式なしセグメント表示
  • セグメントとその子を挿入、削除、および繰り返す機能
  • データベース階層全体でデータを検索および変更する機能
  • すべてのデータベース更新のオプションの監査証跡

FM/IMS を使用すると、ユーザーは、COBOL および PL/I のデータ構造を DBD 中の各セグメント・タイプと関連付けるテンプレートおよびビューを定義できます。また、COBOL または PL/I のデータ構造を使用するビューを定義してセグメント・タイプの選択基準を指定できます。

FM/IMS は、静的 (既存) または動的のいずれの PSB もサポートし、DLI または BMP 処理のいずれかを介してデータベースにアクセスするオプションを提供します。また、HALDB、HDAM、HIDAM、HISAM、HSAM、DEDB、MSDB、および論理データベース (2 次索引を持つデータベースを含む) をサポートします。

FM/CICS

File Manager CICS® コンポーネントは、CICS® リソースの編集、ブラウズ、印刷、状況の変更を行うための、強力なユーティリティー機能セットを備えています。サポートされている CICS® リソースは、ファイル、一時ストレージ・キュー、および一時データ・キューです。適切な権限を持つユーザーは、CICS® リソースの状況を変更することもできます。FM/CICSFile Manager の大部分の機能を CICS® 環境に取り込みます。

FM/CICS はバッチ、ISPF、または File Manager Eclipse プラグインからの CICS® リソースへのアクセスも取り込みます。

FM/CICS は、ADFz Common Components の機能である Interactive Panel Viewer を使用して、ISPF パネルに類似した機能を持つパネルを CICS® で表示します。FM/CICS パネルを使用して、オプションの選択やパラメーターおよびコマンドの指定ができ、共通機能の要求を簡単にするためのプログラム機能キー (PF キー) を指定することもできます。FM/CICS パネルでは、フルスクリーン形式で情報の表示と編集を行うことができます。