テンプレートを使用しないコピー

データ・セットをコピーするときにテンプレートを使用しない場合、入力データ・セットのレコード内にあるすべてのデータが出力データ・セットにコピーされます。

Copy Utility (option 3.3) パネルの「Start key (開始キー)」「Skip count (スキップ・カウント)」、および「Copy count (コピー・カウント)」の各フィールドを使用して、選択したレコードの数を制限できます。例えば、コピーするレコード数を指定できます。

コピーにテンプレートを使用しない場合には、次のように Copy Utility パネル (Copy Utility: 「元」パネルを参照) を使用します。

  1. 「Primary Option Menu (基本オプション・メニュー)」パネルから、オプション 3.3 を選択して「Copy Utility (コピー・ユーティリティー)」パネルを表示します。
  2. 次のいずれかを実行します。
    • 必要に応じて「Data set name (データ・セット名)」「Member (メンバー)」、および「Volume serial (ボリューム通し番号)」の入力フィールドを組み合わせて使用し、コピーしたいデータが入っているデータ・セットを指定します。
    • 選択基準に基づいてメンバーの範囲を選択するには、PDS(E) データ・セットのデータ・セット名または名前パターンを指定し、オプションでメンバー名またはパターンを指定して、「Advanced member selection (拡張メンバー選択)」オプションを選択します。
      注: 「Member (メンバー)」フィールドに詳細を入力して、「Advanced member selection (拡張メンバー選択)」オプションを選択すると、File Manager は後続の「Advanced Member Selection (拡張メンバー選択)」パネルの「Member name (メンバー名)」フィールドに同じ値を取り込みます。
  3. 以下の Copy Utility パネルの入力フィールドを使用して、レコード・レベルの選択を設定します。
    Start key (開始キー)
    必要な場合は、データに「Start key (開始キー)」を指定します (VSAM のみ)。キーまたはスロット番号が指定した値より大きいか等しい、最初のレコードからコピーが開始されます。キーに小文字、ブランク、またはコンマが入っている場合には、キーを引用符で囲みます。キーは 16 進形式にすることもできます (例えば、X'0102')。
    Skip count (スキップ・カウント)
    必要な場合は、データに「Skip Count (スキップ・カウント)」を指定します。このフィールドで指定したレコード数だけスキップしてから、コピーが開始されます。
    Include (組み込み)
    必要な場合、データ・セットの繰り返しサンプルに組み込まれる物理レコードの数を指定します。サンプリングを有効にするには、「Include (組み込み)」フィールドと「Repeat Skip (繰り返しスキップ)」フィールドの両方をゼロ以外の値にする必要があります。
    Repeat skip (繰り返しスキップ)
    必要な場合、データ・セットの繰り返しサンプルでスキップする物理レコードの数を指定します。サンプリングを有効にするには、「Include (組み込み)」フィールドと「Repeat Skip (繰り返しスキップ)」フィールドの両方をゼロ以外の値にする必要があります。
    Copy count (コピー・カウント)
    コピーするレコード数を指定します。すべてのレコードをコピーするには、ALL と入力します。
    注: 「Start key (開始キー)」フィールドと「Skip count (スキップ・カウント)」フィールドを同時に指定することはできません。
  4. 2. を選択するNone (なし)」「Copybook/template usage (コピーブック/テンプレートの使用法)」フィールドで選択します。
    注: このフィールドが「None (なし)」に設定されている場合、「Copybook or Template Data set name (コピーブックまたはテンプレートのデータ・セット名)」フィールドおよび「Member (メンバー)」フィールドのデータは無視されます。
  5. 以下の必要な処理オプションを選択します。
    Batch execution (バッチ実行)
    このオプションは、機能をバッチで実行するために必要な JCL を生成したいときに選択します。生成された JCL は編集セッションで表示されます。
    Use proc (プロシージャーを使用)
    このオプションはコピー・アクションとともに REXX プロシージャーまたは DFSORT ステートメントを実行する必要があるときに選択し、続いて横のフィールドにプロシージャー名を指定します。

    一度だけ使用する一時プロシージャーを作成するには、 アスタリスク (*) を入力します。File Manager は、新規プロシージャーの作成に使用できる「Edit (編集)」パネルを表示します。

    既存のプロシージャーを使用するには、使用したいプロシージャーが入っているメンバー名を指定します。メンバーは DD 名 FMNEXEC に割り振られた PDS に属している必要があります。メンバー名またはメンバー名パターン (* 以外) を入力することができます。パターンを指定する場合、Enter キーを押すと、「PDS Member Selection (PDS メンバー選択)」パネルが表示されます。そうすると、「Sel」フィールドに S と入力して、必要なメンバーを選択できます。

    Ignore length mismatch (長さ不一致を無視)
    このオプションは、突き合わせるテンプレート構造の長さより短いレコードをコピー処理に組み込む必要があるときに選択します。
    Use I/O exit (I/O 出口を使用)
    このオプションは、コピー・アクションとともに「元」(入力) データ・セットを処理する ユーザー I/O 出口を実行する必要があるときに選択します。このオプションを選択した場合は、横のフィールドに出口名を指定します。
    注: このオプションは、オプション USEIOX=ENABLE を指定して File Manager がインストールされており、「Set System Processing Options (システム処理オプションの設定)」パネルの「Exit enabled (出口使用可能)」フィールドが「YES」に設定されているときにのみ使用可能です。これらのオプションのいずれかにデフォルトが指定された場合は、「Use I/O exit (I/O 出口を使用)」の右側のフィールドにそれが表示されます。

    次のパネルで「ISPF Packing (ISPF パッキング)」オプションを使用する予定の場合、このオプションを選択しないでください。

    Skip member selection list (メンバー選択リストをスキップ)
    このオプションは、「Member (メンバー)」フィールドで総称名を使用したか、または「Advanced Member Selection (拡張メンバー選択)」を指定し、その名前または名前の範囲に一致するすべてのメンバーをコピーする必要があるときに (それ以上のメンバー・リストの絞り込みは行わない)、選択します。コピー中にエラーが見つかった場合、このオプションは無視されます。
    Directory integrity (ディレクトリーの保全性)
    デフォルトの PDS(E) メンバー処理方式の指定変更を強制して、より素早く PDS ディレクトリーにアクセスできるようにします。

    このオプションは、パフォーマンスに大きな影響を与えます。選択された場合、File Manager が現行ディレクトリー情報を使用してメンバーにアクセスするため、並行ディレクトリー更新を実行できる方法でメンバーが処理されます。

    選択されない場合、メンバー処理の実行は高速になりますが、PDS(E) ディレクトリー更新の影響を受け、データ・セットが並行して更新されると入出力エラーの原因となる可能性があります。

    Report PDS record counts (PDS レコード・カウントを報告)
    このオプションは、表示する (オンライン) または印刷する (バッチ) コピー済みの PDS(E) メンバーで、レコードのカウントが必要となるときに選択します。
  6. Enter キーを押します。「Copy To (コピー宛先)」パネルが表示されます。
  7. 「宛先」データ・セットの詳細を入力します。データのコピー先にするデータ・セット (該当する場合は PDS(E) メンバー) を指定するには、「Data set name (データ・セット名)」「Member (メンバー)」、および「Volume serial (ボリューム通し番号)」入力フィールド (ボリューム通し番号は、システム・カタログからアクセスできないデータ・セットにのみ必要です) の組み合わせを使用します。

    出力データ・セットが存在しない場合は、File Manager は、新しいデータ・セットの作成に役立つ割り振りパネルを表示します。

  8. 「Copy To (コピー宛先)」パネルの処理オプションを選択します。
    DISP
    「宛先」(出力) データ・セットの後処理を決定します。「OLD」または「MOD」を指定します。
    1.OLD
    このオプションは、コピーしたレコードを、データ・セットの先頭から開始して既存のレコードを上書きしながら、「宛先」(出力) データ・セットの中に入れたい場合に選択します。
    2.MOD
    このオプションは、コピーしたレコードを既存の出力データ・セットの終わりに追加したい場合に選択します。
    注: PDS または PDSE メンバー、あるいはパック順次データ・セットにレコードを追加することはできません。また、パック・レコードを非パック順次データ・セットに追加することもできません。これらのレコードを置換するには、OLD オプションを使用する必要があります。
    注: SMS がシステムの新規データ・セットの割り振りを変更する可能性があります。詳しくは、SMS 管理者にお問い合わせください。
    Replace members (メンバーを置換)
    出力区分データ・セット内の同名メンバーを置き換えたい場合に、このオプションを選択します。
    Use I/O exit (I/O 出口を使用)
    このオプションは、コピー・アクションとともに「宛先」(出力) データ・セットを 処理するユーザー I/O 出口を実行する必要があるときに選択します。このオプションを選択した場合は、横のフィールドに出口名を指定します。

    I/O 出口を指定すると、「ISPF Packing (ISPF パッキング)」オプションを使用できません。

    ISPF Packing (ISPF パッキング)
    出力データ・セットが、順次、PDS、または PDSE ファイルであり、I/O 出力ルーチン を使用せず、DISP は OLD に設定されている場合、ISPF PACK 形式であるデータの処理で コピー動作を制御するために、次のオプションの中のいずれかを 選択してください。
    1.Asis
    File Manager に、出力を入力レコードと同じ形式 (パックまたはアンパック) で書き込ませたい場合、このオプションを選択します。入力データがパック形式の場合、処理操作用にアンパックされ、続いて ISPF PACK 形式で書き込まれます。
    2.Pack (パック)
    File Manager に、出力を入力レコードの形式に関係なく、ISPF PACK 形式で書き込ませたい場合、このオプションを選択します。入力データがパック形式の場合、処理操作用にアンパックされ、続いて ISPF PACK 形式で書き込まれます。
    3.Unpack (アンパック)
    File Manager に、出力を入力レコードの形式に関係なく、アンパック形式で書き込ませたい場合、このオプションを選択します。入力データがパック形式の場合、処理操作用にアンパックされ、続いて ISPF PACK 形式ではない状態で書き込まれます。
    4.None (なし)
    File Manager が処理でパック・レコードかアンパック・レコードかをチェックしないようにするには、このオプションを選択します。入力データがパック形式の場合、任意の処理アクションがパック形式のレコード上で操作されます。

    I/O 出口が指定され、後処理が MOD に設定されているか、データ・セットへのコピーが順次ファイルまたは PDS(E) メンバーでない場合、このオプションだけが使用できます。

    5.Skip (スキップ)
    入力データがパック形式の場合で、コピーまたは処理アクションを停止したい場合、このオプションを選択します。
  9. Enter キーを押します。

    「Advanced Member Selection (拡張メンバー選択)」オプションを選択した場合、File Manager は「Advanced Member Selection (拡張メンバー選択)」パネルを表示します。

    1. コピーするメンバーを選択するための選択基準を指定し、Enter キーを押します。
    2. 「Advanced Member Selection (拡張メンバー選択)」パネルの「Member name (メンバー名)」フィールドで、ブランクのままにしたか、アスタリスク (*) またはマスクを入力した場合 (かつ「Copy From (コピー元)」パネルの「Skip member name list (メンバー名リストをスキップ)」を選択しなかった場合)、File Manager は「Member selection (メンバー選択)」パネルを表示します。この場合、コピーするメンバーを選択し (「Cmd」フィールドに S を入力するか、SELECT 基本コマンドを使用して)、Enter キーを押します。

    File Manager は、選択されたデータを「元」データ・セットから「宛先」データ・セットにコピーします。

「Use proc (プロシージャーを使用)」「Use I/O exit (I/O 出口を使用)」および「ISPF Packing (ISPF パッキング)」オプションを組み合わせる場合には注意してください。「Use I/O exit (I/O 出口を使用)」と「ISPF Packing (ISPF パッキング)」オプションを同時に使用することはできません。プロシージャーと、「Use I/O exit (I/O 出口を使用)」あるいは「ISPF Packing (ISPF パッキング)」オプションを提供することはできますが、プロシージャーに *Fastproc DFSORT ステートメントを組み込むことはできません。

関連トピック